モチベーションなんて上がらない
あくまで個人的かつ主観的な考えであることを断った上で書いてみる。最近気になっている言葉に『モチベーション』という言葉がある。私の働く会社に於ける使われ方としては、『上司がこんな風にしか見てくれないんじゃモチベーションが下がるよ』とか、『会社の対応がこんなんじゃ、モチベーションなんて上がらないよ』とかで聞く。そもそも『モチベーション(motivation)』というのは、「動機を与えること, 動機づけ, 刺激, 誘因」という言葉であるが、ここで言う『モチベーション』というのはいわゆる『やる気』の同義語と思われる。ここのところ、(非常に控えめな表現で言えば、)「おかしな事」ばかり起きていて、なかなか自分の思うような仕事を出来ないのは、全体的な傾向としてあり、結果として前述のような表現が多くなるのは、ある意味致し方ないかもしれない。ただ、それを聞いたとき、素直に頷けないこともある。やる気が出なくなるのは分かる。でも、それって本当に仕事に「必要不可欠なもの」なのだろうか。であるとしたら、仕事は『やる気があるときだけやればいい』ものになりそうだけど、残念ながら、そんな仕事はどこにもない。やる気があろうがなかろうが、仕事はそこにあるわけで、ある以上やらないわけにはいかない。だとすれば、モチベーションなんて本当は関係ないんじゃないかと思う。そりゃ、あればあったで、思い入れも出ようし、やるのも楽しかろうし、結果として良い結果になるかもしれない。でも、仮にそれが無かったとしても、それ自体を悪い結果の言い訳にするわけにはいかない。多分仕事って、本来そういうものだから、実際にやる人間がどう思うかなんて、存在自体には全く考慮されていないだろう。敢えて言うならば、むしろ、他人がやりたがらないモノほど、やった結果には価値があるかもしれない。ただ、そうはあっても、まったくやる気の出ない仕事を継続するのは、やはり精神衛生上、良くは無い。何らかの形でやる気を醸成させることは必要だろう。でも、それはあくまで自分の中で消化すべき問題であり、それを他者に求めるのには、少し違和感がある。それでもどうしても『モチベーションが上がらない』と思うのならば、ごちゃごちゃ言わず、早く辞めればいいのにと思う。言葉には『言霊』があり、発せられた言葉は、全て周囲に何らかの影響を与えるように思われる。特にネガティブな言葉は、想像以上に影響力がある。なかなかいいことは無いけれど、ここに残る以上、やることはやれる人間になりたいと思う。