カテゴリ:アメリカ生活つれづれ
先日、NYのJFK空港に着いた時のことだった。
いつもは全く問題なくすぐに税関はパスできるのに、今回は違った。 バゲージクレームで荷物を受け取ると、税関のところに、黒人の係員のおっさんが一人でチェックしていた。 皆、申告用紙を渡してそのまま出口へ向かっている。 私の番になって、申告用紙を渡すと 「職業は?」と聞かれたので 「主婦。夫がアメリカで働いている。」と答えると、顔をじっと見られ 「お前はあっちに行け。」と命令された。 おっさんが指差す方を見ると、2人の係官がそれぞれ、1人ずつの運の悪い人の荷物を細かくチェックしている。 「げっ!まじかよ~、あのおっさんめ!」 日本で調達した品をぎっしり詰め込んだスーツケース2個をカートに載せてるので荷物が多いから怪しまれたのか? ラテン系っぽい顔立ちのあんちゃんの後ろに並びながら、ぼやくしかなかった。 そうこうしているうちに荷物の多い少ないにかかわらず、皆、おっさんの前を問題なくパスして出て行く人ばっかりで、自分の運の悪さを呪うばかり。 人が途切れた時に、おっさんの所に行って、 「私は日本に4ヶ月帰ってたから荷物が多いのだ。」と談判に行ったが 「言うとおりにしろ。行け!」とくそったれ野郎はほんまエラそうで、どついたろかと思うほど憎らしかった。 いっこうに終わらない前のあんちゃんの荷物チェックを待っていると、 珍しく、運の悪い仲間がもう一人加わった。 ハーフっぽい顔立ちの若いねえちゃんだ。 お互い、「アンラッキーだね。」と目配せした。 暇だったので、おねえちゃんが並んだ方の係官に、これまたしつこく荷物をチェックされてる人を見ると、これまたどうみても純粋な日本人でない顔立ちのおじさんだった。 そういえば、おじさんの前の人もそうだった。 パスポートは赤色なので日本のものぽい。 おねえちゃんだってそうだ。 「?」 そういえば、私はいわゆる濃い顔なので、時々日本人でないと思われる。 アメリカでも、何度もスペイン語で話かけられたことがあるし、 日本の入国審査で、パスポートを出す前に、係官に「ハロー」と言われたこともある。 それ以外にも、いろいろなことを思い出し、 「もしかして、”もぐり”の偽日本人だと怪しまれてる?」 私が乗ってきたのはJALで殆どは日本人だし。 そう、推理結果が出てとたんに、やっとあんちゃんが無罪放免となった。 ほっ! 係官は、白人の人の良さそうなおっちゃんだった。 おっちゃんにはビザを見せつつ、 「腰が悪くって、日本に4ヶ月治療で帰ってたから、荷物多いんだよね。」 おっちゃんは、 「ほう、腰の病気って何だい?」 「ヘルニアってわかる。英語で何ていうのかわららんけど。」 「ああ、わかるよ。大変だったね。」 とかなんとか、あれこれやりとりあり、 荷物を開けられることもなく、おっちゃんは愛想良く「アリガト」と唯一知っていると思われる日本語と共に放免してくれた。 スーツケースの中には、そりゃあ、生肉や果物とかは入れてなかったけど、アメリカ人には理解できないと思われるいろんな食べ物が入っていたので、幸いだった。 旦那なんか、年中出張でこの空港を利用しまくっていても、1回も税関で止められたことはないと言っていた。 ちなみに、旦那は間違われても「韓国人?」と言われるくらいである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.06 04:02:51
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