カテゴリ:アメリカ生活つれづれ
彼はきっと人生いや”鳥生”の絶頂期に浮かれていたのかもしれない。
ピンク色に恋焦がれたその瞳には彼女以外映っていなかっただろう。 昨日ハイウェイを走行中、突然、前を走っていた車が急ブレーキを踏んだ。 こちらも即座に急ブレーキ。 前の車の脇を一羽のグースがゆっくりと歩いているのが見えた。 その次の瞬間、前の車の底から、更にもう1羽のグースが羽を撒き散らしながら弾き飛ばされてきた。 「!!!!」 私には弾き飛ばされてきたグースが見えたが、運転席の旦那からは死角だったらしく、 除けきれずに、もろに右の前輪がグースに乗り上げてしまった。 カナディアングースはけっこう大きい鳥である。 車は左に傾き、体全体で大きな毛玉状の物体を轢いたのを感じ、びっくりするやら気持ち悪いやら訳がわからなくなった。 旦那は生き物を轢いたのは初めてらしく気が動転してしまったようだった。 今は鳥達の恋の季節だ。 うちの近所でもグースのラブラブカップルをよく見かける。 その悲劇の雄グースきっと、雌グースの尻を追いかけて歩いていたんだろう。 しかし、なんで、鳥のくせに交通量の激しいハイウェイを歩く? しかも、ゆっくりと! ショック状態の旦那は 「なんのために羽がついとんねん!?おまえら鳥ちゃうんか!?」 とひたすら叫んでいた。 あの雌グースは雄グースの悲劇を目の当たりにし、どうしたのか気になるところだ。 「私があんな所をゆっくり歩いていたせいであの人は...」なんて嘆き悲しんでいるか? いや、きっと「あ~、びっくりした!私じゃなくてよかったわ。」と一瞬思って、三歩歩いたらすっかり忘れていそうだ。 全くもって罪な女である。 その後で行った中華レストランで鳥料理を注文しなかったのいうまでもない... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.07 15:04:37
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