カテゴリ:アメリカ生活つれづれ
日本ではレストランのスパゲティペスカトーレに2~3個しか載ってこないムール貝も、ここアメリカでは安くて山ほど食べられる。
料理教室で「ムール貝のスパイシートマトソース」を習ったので、土曜日に早速作ってみることにした。 某有名オーガニックスーパーにいそいそと買出しに行くと、先週は手にとって見られる売り場にたくさん置いてあったムール貝が、見当たらない。 よく探すと、魚のショーケースの脇の貝類が売ってるコーナーに3袋だけ置いてあった。 自分では取れないので魚売り場のおねえちゃんに言うと、おねえちゃんはムール貝をひょいと取って、乱暴にビニール袋に放り込んだ。 2ポンド(約900グラム)のムール貝は見事に袋を突き破り床に落ちた。 おねえちゃんはそれを拾って、また別の袋に入れて私たちに差し出した。 ここで、買うのをやめていたらよかったかもしれない。 家に帰ってからすぐに袋から貝を出すと、なんだか臭う。 気のせい?と思いつつ、洗い始めると、口の開いた貝ばかりである。 叩くと活きてる貝は閉じるはずなのに、叩いても大口開いたままで、身を見ても明らかに死亡している。 それでも、日本人らしく根気よく作業を続けると、結局、活きていたのはたった1割ほどであった。 ご臨終した貝を観察してみると、死亡推定日時は相当前だったと推察された。 ということは、この臭いは明らかに腐臭に他ならない! このまま捨てるのも腹立たしいので何重か袋にくるんで、臭いが気になりつつ冷蔵庫へ入れておき、翌日返品することにした。 このスーパーで腐ったものを掴まされたのは牛乳に続いて2度目である。 翌日も車の中に臭いがこもらないように密閉できるバックに入れて、「腐ってるよ」と返品した。 しかし、慣れっこの店員は何も動じない。もちろん謝りなんで絶対にしない。 事務的にカードにクレジットを入れ終わりである。 ちなみに魚売り場を見に行くと、おや、手にとって買える売り場にムール貝がたくさん並んでいるでないか! チェックすると、入荷したばかりのようで新鮮である。 口が開いている貝をこづくとぴしゃっと閉まり反応も良い。 コンコンこづいていたら、店員に変な目でにらまれてしまった。 ふん、私は新鮮な貝を買いたいんだよ、てめ~らにメンチきられるイワレはねえぞ! 新鮮なムール貝を買い求めて、早速帰ってから洗うと、死亡者はゼロであった。 これで、すったもんだの挙句、ようやく「ムール貝のスパイシートマトソース」をめでたく仕上げることができた。 新鮮な貝は美味で、またまたワインがすすんでしまった。 2ポンド完食! またまた、アメリカでのサバイバル術のひとつが会得されたといえよう。 情けないかな.. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.28 07:16:53
|
|