カテゴリ:観劇&コンサート
クリスマスイブの日にヴェルディ作「仮面舞踏会」を見に行った。
一人の女性をめぐる三角関係の結果、殺人(暗殺)という結末に至るお話だ。 もともとスウェーデン皇帝の暗殺事件を基にした話だが、時代の事情で舞台をボストンに移して、名前もアメリカ風の名前に変えたといういわくつきである。 このMET版は、舞台はスウェーデン、名前も元々のスウェーデン人の名前を用いてあった。 しかし、なぜか、3幕目くらいからアメリカ風の名前に変わっていた気がしたのはなぜだろう? 三角関係の中心人物の美しい人妻アメリアは、黒人歌手のMichele Criderだった。 スウェーデン貴族の妻が黒人なのはやはり変な感じがし、そのイメージを打ち消すほど歌が上手いわけでもない。 METは、昔、この作品が「肌の色による役柄の壁」を初めてなくした記念的作品らしく、あえて黒人を配役したのだろうが、やっぱり違和感がある。 今でもオペラ界に根強く残る「人種」の壁だけど、とりたてて抜きん出て上手くも無い歌手が主役級をやれたのはやはり、彼女がアメリカ人だったからだろう。 この作品でやはり存在感が大きかったのは、占い師ウルリカを演じたメゾのStephanie Blytheだった。 これまで見た作品の中でもそうだったが、その巨体から発せられる美しく迫力のある声には圧倒されるものがある。 ブラボー!だった。 スウェーデン皇帝グスタホ役のSalvatore Licitraもとても良かった。 前回のプロコフィエフと比べると、やっぱりヴェルディはわかりやす~い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.01 05:11:03
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