カテゴリ:観劇&コンサート
NY最後の夜には、やはりオペラの見納め!ということで、METの「Peter Grimes」を見に行った。
20世紀のイギリスの作曲家Benjamin Brittenの作品である。 近現代のオペラは、素人にはなかなか理解しがたいものだが、やはり、Brittenもまだ聞きやすい方だとは思うが難解な感じがした。 とはいえ、今までオペラでうたた寝したことがないのに、この作品に関しては、かなり寝てしまった。 旦那も見るたびに船を漕いでて、横のおばさんも前のおじさんも、斜め前のおばさんも皆寝ていた。 同じ難解な音楽だった、プロコフィエフの「戦争と平和」では、舞台に変化があったため寝なかったが、今回は舞台装置も単調で変化に乏しく地味で、ライティングも終始暗すぎて、歌声はまるで子守唄でしかない感じだった。 歌手はそこそこ上手いんだけど、演出があまりに悪すぎて、遠目では、誰が唄っているのか暗い舞台で判別もつかず疲れてくるので、余計に眠気がますというわけだ。 案の定、1回目の休憩後では、お客さんがごそっと減っていた。 お金が有り余ったアメリカ人は皆、退屈で眠くて帰ったのだろう。 ある列を見ると、いかにもオペラを見慣れていない感じの日本人の観光客とわかるお兄ちゃんしか残っていなかった。 彼は、パンフレットも買っていたようで、”これがMETのオペラか”と感じるなら気の毒だと思った。 どうせなら、METで最も豪華絢爛&壮麗なセットの「トゥーランドット」にでもあたったら良かっただろうに..と同情する。 2回目の休憩後には更に人は減り、辛抱強く座っている人々も皆爆睡。 ものすごく暗い演出が延々と続いた挙句、最後のエピローグでは、皆の目を覚まさすため(??)か、急に現代的な明るいセットに変わった。 しかし、その違和感たるや、「なんじゃこれ!?」と演出家はいったい何をしたかったのかがわからず..。 この舞台装置、演出では、指揮者や演奏者、歌手が気の毒でしかたないと思った。 演出家はブロードウェイで名を成した人らしいが、こんなんじゃクビだろうな。 NY最後のオペラは”はずれ”なのは残念だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.13 00:54:54
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