櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展(1)昆虫新田義貞像
2019年5月6日、東京ドームシティ内のギャラリーアーモに妻と行き、「櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展」を見ました。キュレーターの櫛野展正さんが日本のアウトサイドアートを紹介しており、芸術家たちのすごい作品約2,000点が展示されていました。一部を紹介したいのですが、まずは稲村米治さん(1919~2017年)の作品「昆虫新田義貞像」です。稲村さんは鉄道会社に勤務していたときから、虫を使った立体像の制作を開始しました。夜勤明けに虫を採取し、腐敗を防ぐために作業場にはビニールシートを張り、採取した虫を生きた形のままホルマリン漬けにするなど、寝食も忘れ創作に没頭するようになったそうです。群馬でとれる水生生物を木綿テープで巻きつけて人形を作り、そこにマチ針で約5,000匹の虫を刺すという方法で、1970年に「昆虫新田義貞像」を制作しました。残った昆虫を供養するため、1975年には5年の歳月をかけ、20,000匹以上の昆虫で「昆虫千手観音像」を建立しました。以後97歳で他界するまで昆虫像をつくることはなかったそうです。↑ 櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展。 ギャラリーアーモ。↑ 東京ドームシティ。↑ ギャラリーマーモ。↑ 櫛野展正のアウトサイド・ジャパン展。↑ 稲村米治さん(1919~2017年)。「昆虫新田義貞像」の作者。↑「昆虫新田義貞像」。昆虫で作られている。↑ 新田義貞の顔。