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2022.03.09
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カテゴリ:イタリア(ITALY)
古代ローマの博物学者であり、ローマ帝国艦隊司令長官の大プリニウスは、当時の博学な知識、情報を収集し「博物誌」をまとめました。

世紀79年8月24日、ポンペイ・ヴェスビオ火山が大爆発をします。ポンペイ近くのミゼウムにある艦隊基地にいた大プリニウスは、船でポンペイ近くのスタビアまで行きましたが、火山灰による気管支炎で亡くなってしまいます。
大プリニウスの甥の小プリニウスが、この情報を書きとめて、歴史家のタキトゥスに送りました。その書簡集が残り、当時何が起こったかを知ることができます。


私は大プリニウスの「博物誌」について、次の本を読んで内容を知りました。
「私のプリニウス/澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)/河出文庫」

本の裏表紙には「約2千年前、古代ローマの博物学者プリニウスが、世界最大級の自然誌辞典『博物誌』全37巻を著した。古今東西の文献や当時の思想を総動員して編まれたこの『博物誌』は、天文地理から動植」物、鉱物、薬物、人間文化に及ぶ一大奇書であった。
この大著に魅せられて渉猟する澁澤龍彦は、プリニウス独特の奇想天外な想像力を楽しみつつ、怪物や迷宮や畸形など幻想と想像の異世界へと読者を誘う」とあります。


実際に「プリニウス博物誌」を読んでみると、根拠のあるなしにかかわらず、幅広い分野について、詳しく調べて記録を残したものだと感心します。

例えば「プリニウス博物誌 植物薬剤篇/責任編集 大槻真一郎/八坂書房」を見ると、「野菜の薬効」、「花と花冠」、「草本類の薬効」、「栽培樹の薬効」、「森林(野生)樹の薬効」、「野草の薬効」、「身体各所の病気に効く薬草」、「薬効のあるその他の植物」として、色々な植物が紹介されています。

私は痛風なので、「プリニウス博物誌 植物薬剤篇」の痛風の部分を見ると、VII「身体各所の病気に効く薬草」に「64 痛風の薬草シデリティスなど」、「65 痛風の薬草ラッパゴとアスペルゴ」という記載があります。

p396「64 痛風の薬草シデリティスなど」の一部を紹介します、
「シデリティスは、身体に結びつけると静脈を収縮させ、しかも痛みもなく効く。痛風はめったにない病気であり、父や祖父の記憶になかっただけでなく、われわれの記憶にさえもない。しかもその病気自体外来のものである。なぜなら、もしイタリアに昔からあったのならば、そのラテン名がつけられたであろう。これは不治の病であると考えるべきではない。事実多くの患者においてその病気が自然に治癒し、また、治療によってさらに多くの患者が治ったのであるから。
バナケスの根に干したブドウを加えたもの、ヒヨスの液汁にムギ粉を加えたもの、あるいやヒヨスの種子、スコルティオン(おそらくニガクサ属)を酢にいれたもの、すでに述べたように(『植物薬剤篇」VI・87~88参照)ヒベリス、クマツヅラを磨り潰して豚の脂を加えたもの、シクラメンの根、これらが効く。シクラメンの煎じ汁は凍傷にも効く」

これを見ると、現代とは違い、2000年前は痛風は珍しい病気で、痛風になる人はあまりいなかったのではないかと思います。

私の本棚の一角は、植物関係の本を集めており、植物を調べたりしています。

2022年2月23日に東京国立博物館・平成館でポンペイ展を見ましたが、ナイル川の生き物を描いたモザイク画などがありました。
ポンペイの人たちはこれを見て、見た事もない生き物の姿に驚いたのではないかと思います。博物誌には取り上げられている生き物ですが、はるか遠くの地の生き物の姿がポンペイで描かれていることは、とてもすごいことだと思います。

漫画「プリニウス/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」ですが、博物学者である大プリニウスの事が詳しく描かれています。1~11巻まで持っています。「プリニウス完全ガイド」も購入しました。

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↓「私のプリニウス/澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)/河出文庫」










↓「私のプリニウス/澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)/河出文庫」

↑p19。


↑ p20~21。

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↓「プリニウス博物誌 植物薬剤篇/責任編集 大槻真一郎/八坂書房」








p396「64 痛風の薬草シデリティスなど」、「65 痛風の薬草ラッパコとアスペルゴ」。


↑ p396「64 痛風の薬草シデリティスなど」



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↓ 私の本棚に置いている、植物に関する本。









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2022年2月23日、東京国立博物館・平成館「ポンペイ展」
ポンペイ、「ファウヌスの家」エクセドラの敷居、中央の柱間出土

「ナイル川風景」:前2世紀末 モザイク ナポリ国立考古学博物館










ポンペイ、「ファウヌスの家」:トリクリニウム出土
「イセエビとタコの戦い」:前2世紀末 モザイク ナポリ国立考古学博物館






ポンペイ、「ファウヌスの家」、アラ出土
「ネコとカモ」:前1世紀末 モザイク ナポリ国立考古学博物館



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漫画「プリニウス 1~11巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」/「プリニウス完全ガイド」




↓「プリニウス 1巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 2巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 3巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 4巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 5巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 6巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 7巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 8巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 9巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス 10巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」






↓「プリニウス 11巻/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」





↓「プリニウス完全ガイド/ヤマサキマリ/とり・みき/新潮社」







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最終更新日  2022.03.13 21:22:35
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