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カテゴリ:映画
先日、イギリス映画の『逢いびき』(1945)を観ました。 『アラビアのロレンス』のデヴィッド・リーン監督の名作メロドラマで カンヌ国際映画祭で最優秀作品賞に輝いた作品です。 「互いに配偶者を持つ身でありながら 道ならぬ恋に惑う男女の出会いと別れを描いた恋愛映画」 うーん、主婦には刺激的な内容ですね ローラは毎週木曜日に汽車に乗って町に出掛けます。 子供達はベビーシッターに預けているのでしょうか? 夕飯までの時間を映画を観たり買い物をしたり 優雅に過ごしている様子を見ると 比較的恵まれた家庭の専業主婦ですね。 そんなある日、駅のホームで目にゴミが入ったローラ、 困っているところを医師のアレックが助けます。 面識が出来た二人は 偶然一緒になったレストランで 混んでいるからと相席で食事をとることになりますが、 現実にはこんな偶然そうはないですよね。 ローラはレストランの支払いを「割り勘」にしようと言います。 これは『友達』でいましょうねということなのかしら でもアレックの方はこの時すでに恋に落ちていました。 積極的なアレックにローラも夢中になっていきますが・・・ これ以上はいけないという抑えた感情と でもどうにもならないという感情が交錯して 二人を苦しめます。 このまま突き進めば不幸な結末が目に見えています。 これ以上人の道に背くことはできないと アレックはアフリカ勤務を希望して 二人に別れが訪れますが・・・ 死んでしまいたい と発作的に汽車に飛び込もうとするローラの苦悩ぶりは 尋常ではありません。 優しく心遣いしてくれる夫と可愛い二人の子供達 経済的にも恵まれた申し分のない環境なのに どうしてここまで男性にのめり込んでしまったのか 恋に落ちるのに理由はいらないということかしら。 映画のラストは放心状態で戻ったローラに 夫は何も聞かず 「遠くを旅してきたんだね。戻ってくれてありがとう。」 と抱き寄せてローラをいたわります。 なんてよくできた夫なんでしょう さすが英国紳士ですね 何が起きても慌てず騒がず大きな愛で妻を包む その寛容さにジーンとくる感動的なラストでした。 「不倫」がテーマですが 一本筋の通った道徳観に支えられた品のいい作品で、面白かったです BGMはラフマニノフのピアノ協奏曲第二番 その後ソフィア・ローレン主演でリメイクされましたが メリル・ストリープとロバート・デ・ニ―ロの「恋に落ちて」もそうみたいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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