ねこまに★あれるぎー

初めて出会った、初めて暮らした、初めて大泣きした。
猫の命日でした。

考えてみたら、７年もたつわけで。
・・・早かったなぁ。

それまで、猫を飼ったことがなくてね。
ふわふわでふにゃふにゃで、身体を上手く掴めなくて戸惑ったっけ。
あまりにもくにゃんくにゃんだから、この猫はビョーキか！？って思ったんだ。







毎年、２月が近付くと、あなたを失った日のことを、まるで昨日のことのように思い出して。

鬱みたいになって、落ち込んで、食欲もなくなって、泣いてばかりいて、仕事にもつらくて行けなくて。


だけど、今年は大丈夫だったよ。

仕事にも行けたよ。
普通に生活できたんだよ。

だけど、忘れたわけじゃないよ。


忘れるわけなんか、ないんだよ。


いまでも。

いまでも、ごめんね、って思ってるよ。

ひどいこと、いっぱいしたかも。
ひどいこと、いっぱい言ったかも。

すごくいいこだったよね。
かわいいこだったよね。

そして、おもしろかったねえ。

口元は『にゃー』って言うカタチなのに、声が出てなかったりね。

そういえば、よくオナラしてたよねえ。
音があるのから、ないのまで。
自分でしたのに、知らないフリするんだよねえ。
バレバレなのに。


私の部屋に一緒にいたとき、
『あけて』
って窓をカリカリしたよね。
なんだろう？って思って窓開けたら、外に出て用足しして、また戻ってきたんだっけ。

私の部屋にはトイレを置いてなかったから、お外に出してっていったんだよねえ。
部屋でうんこしなくて、いいこだったね。
おならは平気でするけどね。


一度、ベランダから降りちゃって、行方不明になったことがあったね。
どうしよう！ってパニックになりながら外に飛び出したら、
お隣の家の前で鳴いてたよね。
・・・おうち間違ったんだよね？
笑っちゃったよねえ、あれは。

その時に、
『咲良！！』
って呼んだら、振り向いて、鳴きながら、私の所に走ってきたよね。

『おうち間違えたんでしょ？ばかだねぇ』
って笑いながら、家に帰ったんだよ。


ベランダに出したときに、私の部屋の窓まで来て、
『お部屋にいれて』
って鳴いてたね。

お外にひとりでいるのがいやだったんだよね。
ごめんね、もっと一緒にいれば良かった。


いま、こうして文字にしているだけで、もう涙で前が見えなくなってるよ。

だめだねえ、まだ泣いてるよ、わたし。
もう７年もたつのに、って、笑われるかな。




ねこなのに、どこか、ねこっぽくなかった。


また、一緒に暮らしたいよ。


待ってるから、いつでも帰っておいで。

朝も昼も夜も。
ずっと一緒にいようね。




ありがとう。