[虹] ブログ村キーワード ねぇ、拓夢…
今はどこにいるのかな?
もうしんどくはない?
もう怖くもない?
拓夢がすべての苦しみから解放されているならいいな…
拓夢が旅立つ何時間か前、
私の暮らす京都では、大文字の送り火がありました。
お盆に戻ってきた魂が帰っていくのを、送り出すために行われるんだって…
「寂しがり屋さんの拓夢だったから、この世に戻って来てた誰かと一緒に行っちゃったのかな…」
秘書たちがそう言ってた。
あれから第一秘書は何だかぼんやりして、時折、涙ぐんでたりする。
第二秘書は拓夢の写真を何枚も見ては、ため息ついてる。
拓夢と最期まで一緒にいてくれたAさんも、きっと同じなんだろうな。
いつも強気でしっかりしてて、豪快そうに見えるAさんだけど…
本当はすごく繊細で、優しすぎるほどの人だから…
拓夢の最期を看取ることが、どんなに自分にとってつらいことになるかわかっていて…
それでも拓夢のこと、お家に連れて帰ってくれたね。
Aさんの優しさ、拓夢にも伝わってたかな?
きっと今、Aさんも寂しいと思う。
そして…
いつも拓夢を病院に連れてってくれたTさんも…
公園の頃から、ずっと拓夢に優しかったSさんも…
弱っていた秘書たちに檄を飛ばして、拓夢のことを応援し続けていたKさんも…
奇跡が起こることを祈り続けていたボランティアさんたちも…
みんな、みんな、寂しいんだと思う。
ねぇ、拓夢…
拓夢は本当によく頑張ったね。
きっとしんどかったはずなのに…
拓夢は最期まで「生きたい」って目をしてた。
大きくて力強い、キラキラと輝いてた拓夢の目…
私は絶対に忘れないよ。
秘書たちが拓夢に会いに行った時、
拓夢が笑ってたって言ってた。
優しいお顔をして、少し上を向いて、キラキラした大きな目を少し細めて…
まるで笑っているように見えたんだって。
拓夢の前に座り、そんな拓夢を見ながら…
どうすることも出来ない自分が悔しくて、ただ泣くことしか出来なかったって。
そんな秘書たちを不思議そうに見つめて、拓夢は優しいお顔をしたまま、瞬きしてくれたんだよね。
「拓夢って呼びかけたら、穏やかな顔して瞬きしてくれた…」
そう言って、また思いだしたのか第一秘書は泣いてた。
ねぇ、拓夢…
ひとつだけ、すごく残念なことがあるんだ。
拓夢にはね、優しいパパとママが待ってたから…
元気になった拓夢をパパとママの待つ温かいお家に送り出したい…
みんなそれを夢見ていました。
遠くから拓夢に会いに来てくれたパパとママも…
毎晩、拓夢の写真を見ながらお祈りしてくれてたんだよ。
拓夢には通じてたかな?
拓夢のことが大好きで、とてもとても大切に思っていたパパとママ。
少しの間だけでも、優しいパパとママのそばで暮らすことが出来たなら…
そのことがとても悔しい。
パパとママは拓夢と離れていた分、もっともっとつらくて…
きっと今、すごく悲しいんだと思う。
拓夢がこの世に生まれてきて、幸せだったのかどうか、それは拓夢にしかわからないことだけど…
この世の中で、拓夢のことを大切に思っている人たちがたくさんいる。
拓夢のことが大好きで、いなくなってしまったことを悲しんでる人たちがいる。
そして…
これからも拓夢が一生懸命に生きていたことを忘れない人たちがいる。
そのことだけは、もしかしたら幸せだったってことなのかもしれない…
ねぇ、拓夢…
みんなが言っている”虹の橋”には、もうたどり着いたのかな?
たくさんの仲間たちが楽しく遊んでいる温かい場所。
早く拓夢がそこへ行って、仲間たちと楽しく過ごすために…
残されたみんなが、悲しんで泣いてばかりいたらダメなんだって。
まるで自分に言い聞かすかのように…
秘書たちがそう言ってた。
拓夢が旅立つ前の日、
遠く埼玉に暮らす拓夢のパパとママは、久しぶりに虹を見たそうです。
その虹はアーチ型ではなく、半分だけの形。
まるで地上から天に向かって架けられた橋のように見えたって…
そして…
「きっとあの虹が拓夢くんを連れていく橋だったのだな…と思えています」
拓夢のママから届いたメールには、そう書いてあったよ。
ねぇ、拓夢…
今までたくさんの思い出をありがとう。
拓夢が残してくれたこと、ずっと大切に心に刻んでおきます。
怖がりで寂しがり屋さんだった拓夢のこと、みんな絶対に忘れないよ。
いつかきっと…
また会えるよね、拓夢…
「中之島公園の猫たち」nekomat@nifmail.jp
***************************************
一人でも多くの方に中之島公園の仲間たちのことを知ってもらえますように!
1日1回ポチっとご協力お願いしますm(_ _)m