中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-

[お昼寝] ブログ村キーワード

１１月も後半を迎え、あと少しで１２月
寒さが厳しくなってきました

「猫の部屋」では、すでに猫団子があちこちで発掘されています
秘書たちによると、
最近、やけに猫団子発見の確率が高い物件があるそうで
そこには、不思議な組合わせの団子がチラホラ
観察の結果、
どうやら、その物件自体の人気が急上昇しているようです
そのため、次から次へと仲間たちが詰めかけて、
不思議な猫団子を形成しています

ある日の風景…
モデルちゃんを中心に、悟空と大黒ちゃん
普段なら、何の接点もない３匹

「モデルならふさことちびたが定番だし、悟空ならジジなのに…」
「大黒が入ってるのも、すごく不思議」

接点のない３匹は、そのままお昼寝タイムに突入
ベッド代わりの箱に入れる定員は、どう見積もっても２匹
グレーと白と”ブラックスモーク”の黒
モデルちゃんと大黒ちゃんの団子が出来ました

「悟空は、箱が空く順番を待ってるんじゃないか」
「うん、そんな風に見える」
「でもモデルは、まだ出ませんって顔だよ」
「大黒は…ちびたの代わりに踏まれてるね」

そして、またある日…
突然、人気物件周辺が騒がしくなりました
そして、そこには辺りの様子を伺う後頭部

「おや、この後頭部は…」
「フクちゃん」
「さては、また追いかけられたね」
「またか…」

理由は不明なのですが、
フクちゃんは、くーちゃんに追いかけられることが多く、
最近では、タマちゃんにまで追われる始末
ストーカー被害に悩まされているのです

「あっ、そこに逃げ込んだか…」
「今日は、そこ…」

そう、この日、
人気物件に一番乗りしていたのは、ふさこちゃん
気持ちよさそうにウトウトしているところだったのです

「フクちゃん、ふさこが寝てるんだけど…」
「あっ、ちょっと待ってフクちゃん」

秘書たちの声も聞かず、箱の中に飛び込んだフクちゃん
『ふにゅ』
その奇妙な音で、やっと先客がいることに気付いたようです

「フクちゃん、ふさこ踏んじゃったよ」
「…どこにいても踏まれる運命なんだよ」

ふさこちゃんを踏んづけたことで、少しはひるむかと思いきや、
あろうことかフクちゃんは、ふさこちゃんの隣に体を押し込み、
無理矢理の猫団子になってしまいました

「うわー」
「フクちゃんふさこの顔踏んでる」
「ふさこ、アンタ、顔出しなさい」
「窒息しちゃうよ」

少しジタバタしながら、やっとお顔を出したふさこちゃん
そのまま箱から逃げ出してしまうかと思いきや、
よほどの睡魔で動けなかったのか、
どうしても人気物件を取られたくなかったからか、
お顔とお顔をくっつけたまま動かず…
そのまま２匹とも眠ってしまいました

「ふさこ、踏んづけられたのに怒らなかった…」
「ふさこは猫には優しいよ…私たちには厳しいけど」
「しかし、フクちゃん」
「こりゃ、シャムちゃんが見たら激怒だよ」

しばらくして…

『そろそろ帰ってもらえませんか』

少しお顔を上げて、そう言っているかのようなふさこちゃん

その後、やっとひとりだけの箱に戻り、
少しホッとした様子のふさこちゃんがいました

「ビックリしたね」
「でも怒らなかったね、ふさこは優しいね」

そう話しかけて、毛布の乱れを直そうとする秘書たちには、
お耳を下げて、今にも怒り出しそうな表情

「…ふさこ」
「私たち、いちばん付き合いが長いんですが…」
「そろそろ、食べ物を持ってない時も怒らないでほしいなと…」
「お願いします」

そして、またまたある日…
人気物件の中には、きちんとお座りをしたヒロコちゃん
どうやら、すでに先客有りのようです

「ヒロコは、やっぱり礼儀正しい」
「ちゃんと待ってるね」

ヒロコちゃんは無理矢理入ることはせず、
辛抱強く順番を待っていました

「えらいぞ、ヒロコ」
「あ、どうやら先客がお目覚めのようです」

先客は悟空、大きなあくびをして…
そのまま、お水を飲むために、
トコトコと箱から出ていきました

「長い時間、お待たせいたしました」
「ささ、どうぞ」

ヒロコちゃんは、悟空が出ていった箱にコソッと入り、
気持ちよさそうに丸くなりました
やっと手に入れた人気物件
静かなお昼寝の時間が訪れようとしていました

が、しかし

『えっなんですか』

またもやバタバタと騒がしくなった人気物件周辺
突然、大きな音がして、飛び込んでくる大きな影
ヒロコちゃんの静かなお昼寝タイムは、
突如として現れた闖入者により邪魔されました

騒ぎを聞きつけた秘書たちがやって来た時、
困惑した表情のヒロコちゃんの横に、
どっかりと座り込んでいる約１名

「…フクちゃん、またか」
「…」

その後…
人気物件で過ごす仲間たちの安眠と、
フクちゃんを守るため、
秘書たちがパトロール強化したのは言うまでもありません

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