[食べる] ブログ村キーワード
みんなが大好きなご飯の時間
期待に満ちた視線を背中に浴びながら
缶詰を開け、お皿に盛って
準備に追われているのは
ご飯担当の第一秘書
ギャーギャー、ピーピー
騒がしい声に混じって
超至近距離から聞こえるのは…
『ゲ、ゲ、ゲコ、ゲコ』
「うーん、1匹だけ、カエルさんがいる…」
そもそも、猫の鳴き声がにゃーんだと
誰が決めたのかと思うほど
耳をすませば…
犬、鳥、ヒツジ、牛、オランウータン
そして、カエル
「ここは、何の部屋だった」
「確か、猫だとは思うんだけど…」
ご飯の用意をするたびに
秘書たちは、まるで
ジャングルに迷い込んだかのような
錯覚に陥るそうです
大きなお目々、目ヂカラはバツグン
個性的なお顔は「猫の部屋」No.1
ちょっぴり気難しそうにも見えるけれど
実は、とっても優しくて
大人しく、穏やかなゆうちゃん
『ゲコ、ゲコ、ゲコ』
個性的なのは、お顔だけでなく
ゆうちゃんの発する
まるで、カエルさんのような声
初めて耳にする人たちは
ちょっぴりビックリしてしまうようですが…
この、ゲコゲコ
実は、鳴き声ではありません
今から、十年ほど前…
仲良しの姉妹と一緒に
公園に置き去りにされたゆうちゃん
発見された時には
全員が、ひどい風邪をひいていて…
ゆうちゃん以外の姉妹は
短い猫生を終えました
唯一、生き残ったゆうちゃん
この年齢まで、元気に頑張ってこられたのは
とても強い生命力と
若くして旅立った
仲良しの姉妹が守っていてくれるから…
秘書たちは、そう信じています
しかし…
強い生命力を持つ、ゆうちゃんでも
猫風邪の症状は
しっかりと残ってしまったようで…
少々の暑さでは、ビクともしないけれど
寒いのは、大の苦手
毎年、冬になると
お目々はショボショボ、お鼻はズルズル
「カエルさんも、お鼻が詰まるのと…」
「喉がイガイガするんだね」
ショボショボ、ズルズルのゆうちゃんに
眼軟膏を塗り、鼻水をフキフキ
わかってはいても
いつも心配になる秘書たち
しかし…
ショボショボでも、ズルズルでも
たとえ、ゲコゲコであろうとも
彼女を侮る事なかれ…
ゆうちゃんのご飯、まずは缶詰
お薬を入れるため
特別な猫缶の中から
毎回、違う種類をピックアップ
カレースプーンに、軽く一杯半
ちょっぴり少なめをお皿に盛って
二種類のお薬、しっかり混ぜたら
出来上がり
『ゲ、ゲコ、ゲコ』
「ゆうちゃん、お待たせ」
「はい、ご飯食べよ」
寒い日は、お寝坊することも多いけれど
第一秘書の背中を見つめて
今か今かと待っている日は
ペロリと完食
その後、小粒のドライフードを平らげて
やっと、人心地つくゆうちゃん
ショボショボ、ズルズルで
表面的には、しんどそうに見えますが…
食べ物を持った秘書たちの動きに合わせ
ヒラリと棚の上へ舞い上がり
また、ヒラリと舞い降りて
ご自慢の脚力にも、衰えは見えず
案外、ゆうちゃんは元気いっぱい
お腹の皮が伸びたら
大きなお目々は、次第に閉じていき
気づけば、ぐっすり眠っているゆうちゃん
「よし、体力温存だぞ」
「その調子、その調子」
ズーピー、ズーピーと眠る
ゆうちゃんのお鼻をそっと拭きながら
いつも秘書たちは笑っています
『ゲ、ゲ、ゲコ、ゲコ』
しばらくして…
眠りから覚めたゆうちゃんが
秘書たちを見ながら
元気いっぱいに、催促していたのは…
「も、もしかして…」
「…おやつだよ」
もちろん、ゆうちゃんだけに
こっそり、おやつをあげることなど
許されるはずもなく…
再び、「猫の部屋」に
犬、鳥、ヒツジ、オランウータン…
いろんな声が響き渡り
一瞬にして、ジャングルと化したことは
言うまでもありません
「猫の部屋」お当番さん募集について
「中之島公園猫対策協議会HP」 info@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nekomat@nifmail.jp
寒い時期、ゆうちゃんにとっては
眼軟膏を塗られたり、お鼻を拭かれたり
何かと嫌なこともあるのですが…
優しい性格なので、ちゃんと大人しく言うことを聞いてくれます
どんなにお寝坊して、朝ご飯を食べなくても
おやつの焼きかつおだけは、絶対に食べ損ねない主義
おやつをねだって、秘書たちの足にピッタリくっついて歩く姿が
何とも言えず愛らしいです
実は、小さな可愛い声で「にゃー」と鳴くこともあったりします
ランキング参加中!ポチッ、ポチッ、ゆうちゃんがずっと元気でいてくれますように…。
コメントレスがすごく遅くなり、本当にすみません…