[オッドアイ] ブログ村キーワード
カオマニーという猫をご存知ですか
タイの王室に代々受け継がれている猫です
真っ白な体、左右が違う色の瞳
片方が、黄色かグリーン
そして、もう片方がブルー
不思議なオッドアイを持つカオマニー
彼を最初に見た時
カオマニーが白い宝石と呼ばれ
ダイアモンドの瞳だと賞賛されてきた意味を
初めて理解できたように思います
「オッドアイの猫は、神さまの使い
その瞳を持つ猫に触れると
必ず幸せになれる…」
そんな話を聞きました
確かにあの瞳には
不思議な力が宿っているように思います
そんな言い伝えがあるほど
多くの人たちを魅了してやまない存在なのでしょう
しかし、彼は
自分の瞳に効力があることなど
夢にも思わないはず…
そして、多くの人たちから賞賛されることも
望んではいないはず…
彼はただ
いつも真っ直ぐに
誰かを見つめているだけです
愛情や信頼や喜び…
たくさんの気持ちを込めて
彼が心から望むこと…
優しい誰かに愛されて生きること
ただ、幸せに生きることだけを
望んでいるのだと思います
彼の名前は、しろまるちゃん
まだ寒い2月の初め
私たちの仲間になりました
最初の二日間は
その美しい瞳を伏せ
真っ白な体をキュッと小さくしながら
箱の中で震えていたそうです
秘書たちが初めて出会った日
しろまるちゃんは
伏せていた瞳をあげてくれました
イエローサファイアと
ブルートパーズのような美しい瞳
初めて気づいた時、言葉を失うほどでした
けれど、しろまるちゃんは
宝石のように冷たい光はではなく
血の通っている気持ちを込めた
眼差しを向けていました
しろまるちゃんは、戸惑っていました
そして、怯えていました
けれど、彼は人を求めていました
優しく撫でてくれる誰か…
ギュッと抱きしめてくれる誰か…
この不安や寂しさから
助け出してくれる誰かを…
しろまるちゃんには
とても大切な人がいました
10年間ともに生き
生涯離れることはないと信じていた
優しいお父さん
どんな時もお父さんと一緒でした
お父さんのそばにいるだけで
彼はきっと幸せだったはずです
けれど、公園に暮らすホームレスだったお父さんが
自立するためには
どうしても一緒にいることは出来なくて…
最後の夜…
お父さんとしろまるちゃんの
別れの儀式を思い出すたび
今も胸が苦しくなります
新しい環境に慣れて
多くの人たちと接するごとに
しろまるちゃんの寂しさは
少しずつ癒えていくようでした
あの眼差しには
怯えや不安の気持ちが薄れ
信頼の色が浮かぶようになりました
健気に甘えながら
見上げている美しい瞳には
疑うことなどなく
ただ幸せになることだけを願う
純粋無垢な光だけがありました
家もない暮らしだったけれど
野良猫と呼ばれていたけれど
彼には、ちゃんと愛された記憶がありました
厳しいことや
怖いこともあったかもしれない…
けれど、しろまるちゃんには
人を信頼する気持ちと
人から愛されたいと願う気持ちがありました
あの眼差しを向けられるたび
秘書たちは、何度も胸がきゅんとしました
自然に涙がこぼれてくるほど
彼の素直な気持ちが伝わりました
「どうしても幸せにしたい」
きっと秘書たちと同じように
そんな思いに駆られた人は多かったはずです
ただ、推定年齢は10才以上
今はとても元気だけれど
猫が生きているスピードは
人よりも速いもの…
すでに高齢といわれる年齢の大人猫が
新しい未来を掴むことは
今の日本で難しいとされるケースです
不思議な瞳や言い伝えではなく
生身の彼のすべてを愛して
しろまるちゃんの願いを
すべて包み込んでくれる人がいるだろうか…
そんな時、秘書たちは
思いも寄らぬご家族からメールをいただきました
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nekomat@nifmail.jp
美しいオッドアイを持つしろまるちゃん
彼があれほど人を信頼し、素直に甘えるのは
10年間、優しいお父さんに大切にされていたから…
私も秘書たちも心から感謝しています
「お父さん、ありがとうございました」
幸せに生きていきたいと願う気持ちは子猫も大人猫もみんな同じです
しろまるちゃんの未来に何が待っているのか…
次の日記で書きたいと思います
ブログランキング参加中!ポチッ、ポチッ、しろまるちゃんを応援してくださいね。