中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-
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中之島タキシード
大阪・中之島公園から我が家にやって来た元野良猫タキシード。 彼女が工事で閉鎖中の公園に取り残された仲間を救うために、ブログを立ち上げました。 すべての猫たちが救われますように!
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5月、今年も中之島公園には 美しいバラが咲きました シンメトリーに作られた園内 低い位置に配置された数々のバラ 周囲に背の高い樹木は少なく 川に浮かぶ船や橋の上からも その鮮やかな色彩を見ることができます バラ園が再整備工事で閉鎖されたのは 雪が降りしきる 2008年1月半ばのことでした この閉鎖で、園内は 全域立入禁止 テリトリーが集中するバラ園は 当然のことながら、仲間たちの数が いちばん多い場所でした
あの頃は、毎日 何匹もの仲間たちがやってきました 朝から晩まで、怒り狂う仲間たちを相手に 「猫の部屋」の人たちは、バタバタ動きまわり 威嚇されたり、引っ掻かれたり 噛みつかれたりが日常茶飯事でした 恋の季節を目前に控え 待ったなしの状況 毎回、10匹近くの仲間たちを病院へ運び 手術して、連れ帰る日々 おしゃべりする間もなく、1日が過ぎ また翌日には、同じことが 繰り返されていました 彼女たちがやって来たのは そんな忙しい日々の真っ只中 連絡ノートの日付は、2008年2月7日 「2/7 捕獲した猫(8匹) 売店前 キジトラ、キジ白、クロ×2匹 喫茶前 クロ×3匹(ジジ、他2匹)、白黒…」 毎日、たくさんの仲間たちが捕獲され そのうちの半分以上が 黒猫だったり、キジ猫だったり 秘書たちはじめ、ほぼ全員が 餌やりさんではなかったため 正直、見分けがつかず パニックに陥るほどでした 頼りになったのは バラ園の猫たちのお母さん Sさん、ただ一人 ただ、Sさんも このまま公園で生きていくなら 距離を保って接するべきだと 考えていた人です 「こんなことなら、もっと馴らせておくべきでした…」 長年、たった一人で バラ園の猫たちを見てきたSさんも 本当なら、無理矢理捕まえて 手術するだけでなく もっと可愛がりたかったのでしょう そんなSさんでさえ引っ掻いていた バラ園の仲間たち 寂しそうなSさんの表情に 秘書たちは切なくなったそうです ノートに「クロ」と書かれた仲間たちには 当然のことながら ほとんど名前がありませんでした その中で、唯一 可愛い名前があったのは、彼女 黒猫のジジだけ Sさんの娘さんが そう名付けていたようです ジジと一緒にやって来たのは 彼女の兄妹たち やはりアニメからの名前がいいだろうと 第二秘書が付けたのは ヒュウマと悟空 なぜ「魔女の宅急便」の兄妹が 「巨人の星」と「ドラゴンボール」になるのかと 当時は、大笑いしました
静かで大人しく 穏やかな雰囲気を持つ兄、ヒュウマ お茶目でヤンチャ 動くだけで笑いを誘う妹、悟空 そして、怖がりで人見知りする ちょっぴり天然娘のジジ 個性豊かな黒猫3兄妹は とても仲良しでした
この年、夏を迎える前に 「猫の部屋」は閉鎖された公園内から 新しい場所へ引っ越しました ビーチバレーの国際大会開催と 本格的な再整備工事の開始が 目前に迫っていたからです そして、その前後から 本格的に「お当番さん募集」を 開始することになったのです 金曜日のお当番さんとして 参加してくれたのがsinsinさん 今やチーム金曜日を率いる 「猫の部屋」のベテランです 彼女と初めて会った日 司令塔Aさんは、秘書たちにこう言いました 「猫の顔と名前、全部覚えてた」 初対面にも関わらず sinsinさんは、目の前にいるのが誰なのかを 正確にわかっていたそうで 次々に名前を呼びかける彼女に かなり驚いたのだとか 猫と暮らした経験がないsinsinさん 最初は、少し戸惑うこともあったようですが 仲間たちと一緒にいる時は いつでも楽しそうでした サスケとアトム兄妹とは、たくさん遊び 愛らしいチャコの大きさに癒され 気弱な大黒を励まして 懐の深いシッポをナイトと呼んでいました ヤンチャなデビルちゃんに手こずり ビビとハナちゃんの怒りに怯え 大人のタエちゃんに悩みを相談し 優しいチョビに慰められていました そして、偏食だったヒュウマを心配し お茶目な悟空の表情に笑い 少しテンポの遅いジジの健気さに いつも優しい目を向けていました どんな仲間たちにも 平等に接してくれるsinsinさん 彼女が一匹ずつに注ぐ愛情は とても温かいものです 猫を知らなかったからこそ とても注意深く、細かな部分まで 仲間たちを観察し その優しい目は、少しの変化であっても ちゃんと気づきました そして、いつしかsinsinさんは Aさんや秘書たちにとって なくてはならない大切な仲間になりました
その年の夏 FIPを発症した拓夢を亡くし 大きな衝撃に襲われた「猫の部屋」 その深い悲しみが まだ、心に残ったままの冬… クリスマスを前にして 黒猫3兄妹の兄、ヒュウマが 突然、亡くなりました 寒かった土曜日の朝 眠るように横たわるヒュウマの冷たさ 不安そうに寄り添って 見つめているジジと悟空の瞳 あの日、sinsinさんは 大声で泣きながら 自分を責めていました 金曜日、自分が何かに気づいていれば… もっと、ちゃんと見ていれば… 私が、私が… 途切れ途切れに 電話から聞こえてきた言葉 誰のせいでもないのに 自分を責めてしまいたいほど どうしようもなく深い悲しみ きっと、道端で泣きじゃくっているであろう 心優しい彼女の姿が浮かび 秘書たちは、胸が痛くなったそうです
きっと、あの日から すべては決まっていたのだと思います その後、残されたジジと悟空を見つめるsinsinさんに 静かで穏やかだったヒュウマの姿が 重なって見えるような気がしました
明けて、2009年 1月に、お家猫さんになったチョビが 2月に、闘病中だったさくらが 相次いで逝きました 拓夢の死から半年あまり 「猫の部屋」にとって あんなに悲しいことが 立て続いた時期はありません そして、迎えた3月 また「猫の部屋」に事件が起こりました 突然、ジジが倒れたのです それは、またしても 土曜日の朝のことでした…
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
「おおさかねこネット」さんからのお知らせです 6月26日(日)「子猫のお見合い会」開催 完全予約制のため、事前のお申し込みが必要です。 詳しくは、上記のブログまでお問い合わせください リンク大歓迎だそうです
猫 ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中sinsinさんとジジのお話は次回に続きます
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