[願い] ブログ村キーワード
--- 猫が望むことは
猫にしかわからない
所詮、人間は
推察することしかできない
けれど、猫が
どんな環境にあっても
ただ一生懸命生きていることはわかる
不平不満も持たず
自暴自棄にもならず
先のことを考えたり
計算したりすることもない
お腹を満たす、安心して眠る
大切な誰かと一緒にいる
一日、一日を
ただ、そうして生きていくだけで
満足しているように思う
所詮、それも推察でしかないけれど
近くにいる猫を見て
人間は感じないだろうか
生きることに対して
とても純粋だ、と ---
例えば、彼女は
10年近く、公園の野良猫として
暮らしました
食べるものは、何とかもらえました
冬の寒さには、震えていたけれど
もぐり込んで眠る場所は
何とかありました
けれど、そこは安心して
眠れる場所ではありませんでした
一緒にいた姉妹は亡くなり
ひとりぼっちでした
仲間はいたけれど
誰かと特別に、仲良くなったり
いつも一緒にいることは
ありませんでした
もちろん、人間が
ずっと一緒にいることも
ありませんでした
ここに来た頃の彼女は
戸惑った表情を浮かべていました
人間が食べ物をくれることは
知っていたけれど
人間の手から、食べ物を食べたことは
ありませんでした
どうすればいいのかわからないから
何度も指ごと噛みつきました
手に爪を引っかけて
食べ物を引き寄せました
けれど、それを繰り返すうちに
自分が噛めば
爪を突き立てれば
人間はケガをするのだと知りました
眠っている時も
人間が近寄るだけで
気配を感じて目が覚めました
それが当たり前の生活だったから
いつも身構えていました
撫でられると驚いて
背中の毛が逆立ちました
とても怖いから
叩いたり、怒ったりしました
けれど、それを繰り返すうちに
自分がどんなに叩いても
人間は怒ったりしないことを知りました
自分を撫でる手は
怖いものではないのだと知りました
10歳を越えた今…
彼女は、人間の手から
食べ物を食べることが
好きになりました
毎朝、毎晩
食べ残したご飯を
少しずつ食べさせてもらう時
彼女は、とても嬉しそうな顔をします
暖かな寝床で
スヤスヤ眠る彼女は
まるで子供のような顔をして
誰かが近づいても
身構えることはありません
眠っていても、背中や頭を撫でられると
無意識のまま、その手に体全体をあずけ
ただ、気持ち良さそうに
眠り続けているのです
もう、おばあちゃんと呼ばれる年齢の彼女
長い時間、公園の野良猫として
いろんなことを経験してきた彼女
彼女が何を望むのか
何を幸せだと感じるのか
確かに、それは彼女にしか
わからないけれど…
ただ、彼女が
嬉しそうに、ご飯を食べ
暖かい場所で、安心して眠り
そばにある手に寄りかかりながら
一生懸命に生きている姿が
私は、嬉しいのです
その姿が、悲しそうでもなく
寂しそうでもないことが
ただ、とても嬉しいのです
猫が人間と共にいられる時間は
とても短いです
特別なご馳走も
高価なおもちゃもいらない
彼らが望んでいることは
とてもシンプルなものだと思うから…
--- どれだけ生きたかではなく
どう生きたか ---
どうか、そばにいる彼らを
ちからいっぱい抱きしめていてください
どうか、共に過ごす時間を
大切にしてください
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
食べること、眠ること、ひとりぼっちじゃないこと
すべて、混じりっけも何もない
とてもシンプルな望みです。
けれど、この三つの望みさえ
叶うことのない子がいます。
おばあちゃんになったゆうちゃんを撫でていると
いろんなのことを思います。
この寒空の下、せめて少しだけでも
外で生きるしかない猫たちに
温かい手が差し伸べられますように…
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