中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-
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中之島タキシード
大阪・中之島公園から我が家にやって来た元野良猫タキシード。 彼女が工事で閉鎖中の公園に取り残された仲間を救うために、ブログを立ち上げました。 すべての猫たちが救われますように!
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こんばんは、第一秘書です 今日は、モデルの月命日でした 早いもので、あれから一ヶ月が経ちました この一ヶ月、私たちにとって 本当につらいことばかりが続きました 正直、まだ全然 吹っ切れていない自分がいます けれど、これから先 何年経ったとしても 思い出すたびに、会いたいと思い 写真を見るたびに 触れたいと思うでしょう 「中之島」という苗字を付けた猫たちは どこに行っても、どれだけの時間が過ぎても やはり、私と第二秘書にとって 特別な存在ですから… まだ、まとまりのない文章しか書けませんが 皆さんには、少し長いお話に お付き合いいただきたいと思います 今、「猫の部屋」に お当番で来て下さっている人たちでさえ たぶん、想像つかないでしょうが… モデルは、甘えることが大好きな とても愛想のいい子でした いつでも歓迎してくれる彼の 美しい毛並みを撫でるために 剣先を訪れていた人は多かったです 毎日、人に囲まれて 嬉しそうだったモデル 彼は、人間が大好きな野良猫でした カメラを向けられると、ちゃんと立ち止まり ポーズをするかのように しっかり目線を合わせていた彼に 私たちは、モデルと名付けました 他の人たちのように 食べ物をあげることもなく 撫でようともしなかった私たちを なぜ、彼が信頼してくれたのかは 今でもわからないです ただ、いつも彼は スロープを降りる足音を聞き いちばんに駆け寄ってきてくれました そして、いつも私たちの側に座り ふさこやちびた、タキシード 一緒に暮らしていた仲間たちと 静かに川を眺めていました 剣先へ通い始めた頃から 今まで、ずっと 私たちのいちばん近くにいた猫 それは、モデルだったかもしれません 最初から、私も第二秘書も 感情移入しすぎる性格なのは 自覚していました 必要以上には、彼らに近寄らない 近寄ってはいけないと考えていたから 私たちは、ラインを引いていたのです けれど、いつもモデルは そのラインを軽々と飛び越えてきました 神々しいまでの雰囲気を放つ、ふさこや クールで、適度な距離を保ちたがる ちびたとは違い モデルは、とても真っ直ぐに 友情や愛情をぶつけて来る子でした それは、仲間を見る目と同じ 私たちを対等な存在だと感じている目 そんな素直さに、戸惑いながらも なぜか、いつも側にいる彼の その目が嬉しかったのだと思います モデルの心を深く傷つけた出来事 それが剣先の閉鎖でした いつも、私たちが降りていた 剣先へ続くスロープに 背の高いフェンスが張られた日も 彼は、仲間たちと一緒に 川辺に座っていました あちら側とこちら側 まだ、解決の糸口も掴めず 何も未来が見えなかった頃 川辺の彼らを見ながら 私たちの心の中にあったのは 絶望と不安、強い憤り 隔てられたフェンスは 実物の大きさよりも巨大に見えました あの日、私と第二秘書は 初めて気付いたのかも知れません どんなにラインを引いていたとしても 知らず知らずのうちに すでに彼らは、特別な存在になっていました すべての野良猫を救おうとか そんな高尚な気持ちは ありませんでした ただ、綺麗事でも何でもなく こんなことが繰り返されていく世の中が 本気で嫌だと思いました そして、この理不尽な状況を 私たちの特別な存在である彼らに 受け入れさせてしまうようなことになれば きっと、一生後悔すると思いました 猫を相手にふざけた話だと 思う人もいるかもしれません けれど、あちら側とこちら側にいる 野良猫の彼らと、人間の私たちは 立場は違えども フェンスを壊す戦いに身を投じた 同じ仲間だと思ったのです その後、最後の望みをかけた電話で 私たちは、当時の公園事務所の 職員さんたちと出会いました 初めて公園事務所を訪れた日 何日かぶりに、私たちは 閉鎖された剣先へ行きました いちばんに私の足元へ駆け寄ってきたのは やはり、モデルでした 職員さんたちが配るご飯には いっさい興味を示さず 彼は、私の顔を見たとたん 突然、驚くほどの大声で鳴きはじめました ずっと後ろをついて歩き 一生懸命、何かを訴えていたモデル 声が枯れるまで鳴き続けた彼の姿は 見ているのが苦しいほどでした 多分、自分たちの置かれた状況を 理解しているのだと感じました ずっと近くにいたのに あんなに信頼してくれたのに こんな目に遭わせてごめん… ただ、謝ることしか出来なかった日 あの日、私は初めて モデルの美しい毛並みに触れました 柔らかく、温かい体 まるで、地面を掴むように ぎゅっと何度も握りしめていた小さな手 ちゃんと生きてきたのに 悪いことなど、何一つしていないのに あれだけ、人が好きだった彼を ここまで追い込んだのは人間… モデルは、最後まで大声で鳴きつづけ 私たちが乗り込んだ公園事務所の車を 追いかけて来ました 窓ガラス越しに小さくなる 悲しそうな彼の顔 追いかけても、追いつけず 立ち止まった瞬間、『にゃー』と開いた口 もう、何年も前のことなのに 今も、私は夢に見ます 次に、剣先へ行った時には 私たちの呼びかけに、目をそらし モデルは、鳴くことも 足元へ来ることもありませんでした 顔をのぞき込んだ時 少しだけ、合わせてくれた眼差しは とても冷たくて、怒りと失望 諦めの色が浮かんでいました それは、彼が裏切られたと 感じていることを表す目でした モデルを変えてしまったのは、私たち… 公園にいた頃の彼が、あんなに信頼して 愛情を示していたはずの人間… それが、とても悲しかったのです 胸が張り裂けそうにつらかった… 身体全体で、拒絶する彼を もう一度、あの頃の姿に戻したい 勝手な願いかもしれないけれど 私たちを仲間だと思ってくれていた頃の モデルに戻したい そう、私たち自身の手で… モデルの側にいられる限り 彼のすべてを包み込んでいよう どんなに心を閉ざしても モデルに感じていた気持ちは なにひとつ変わらないから… 私たちは、そう伝え続けようと決めたのです
モデルのこと、フクのこと そして、コウイチのこと… これが最後の日記になります。 彼らが頑張って生きた証を残したいと思いますので 皆さん、どうかお付き合いくださいね。 猫 ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ たくさんの優しい応援ありがとうございます。心から感謝しています。
応援してくださっている皆さんへ… 2019.06.20 コメント(4)
応援してくださっている皆さんへ… 2018.09.24 コメント(3)
応援して下さっている皆さんへ… 2018.09.06
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