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テーマ:雨の日の出来事(4)
カテゴリ:日常生活
つい、さっきまで いいお天気だったのに… どこかから、黒い雲が流れてきて あっという間に、暗くなる空 ぽつり、ぽつり… 最初の雨粒が地面を濡らすか 濡らさないかのうちに あたり一面、かすむほどの大雨 そして、耳を塞ぎたくなるほど 大きなカミナリの音 土曜日、大阪では また、そんな雨が降りました 一日中、部屋の中にいる仲間たちとって 今は、雨が降ってきても 慌てることはありません たぶん、昔ほど 雨は、脅威を感じるものではなく 嫌だと感じていないのでしょう 地面を叩きつけるような雨音にも あまり、反応することはなく… ただ、少し眠くなってしまうのか… おもちゃを転がしていた仲間も 水を飲んでいた仲間も 目を閉じて、眠そうな表情 けれど、激しい雨音に混じり あのゴロゴロした音が 大きくなってくると… 仲間たちのうち、何匹かは 姿を隠そうと動き出します カミナリは、今でも怖い… 棚の下、ケージの隙間 そして、誰かの隣 それまで閉じていた目を 大きく開けて 立てていた耳を下げながら… 走っていく先は その仲間が、いちばん落ち着ける場所 安心だと思える場所 カミナリが通り過ぎるまで じっと、そこから動かず 小さくなって震えています 土曜日、カミナリの音が聞こえた時 ロマンが走っていった場所 それは、やっぱり ちびたちゃんがいる箱の中 普段から丸い目を もっと、真ん丸にしながら 大急ぎで、彼女の隣に飛び込みました いつものように ちょっぴり迷惑そうな顔をして そんなロマンを見つめていたちびたちゃん けれど… その時、ちびたちゃんは 隣で震えているロマンの手を きゅっと抱えていました まるで、お母さんが 小さな子供を優しく抱えるように… 大丈夫だと安心させるように… まだ、大嫌いなカミナリの音は ゴロゴロと聞こえるけれど… 彼女の小さくて、ぽってりした手は 柔らかくて、温かくて 何よりもロマンを落ち着かせたはず… そのまま、ちびたちゃんの手は カミナリが通り過ぎるまで ロマンの手に重ねられていました きっと、知らない人が見たら 彼女は、怖がりではないと思うでしょう けれど… 私は知っています 怖いことがあった時 心細くなった時 ちびたちゃんが、大好きなお姉ちゃんの隣に いつも、もぐり込んでいたことを… 柔らかなお腹に、温かな背中に ぎゅっと顔を埋めて 震えていた時のことを… 本当は、カミナリだって怖いけれど… 『だいじょうぶ、怖くないよ だいじょうぶ、だいじょうぶ…』 ロマンの手に 自分の手を重ねながら ちびたちゃんは、そう言っていたのでしょう 昔、自分が そうしてもらった時のように… 今でも、彼女には 聞こえているはずの あの優しい声に、自分の声を重ねながら… 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp ちびたちゃんは、カメラを向けられるのが お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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