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テーマ:ねこといっしょ(8892)
カテゴリ:里親さん決定!
「猫の部屋」にいる仲間たちは 全員が大人猫です みんな、今でこそ 穏やかな表情で過ごしているけれど… たとえば、里親さんを探すことだけが目的だったなら たぶん、ここにいるほとんどの仲間は 手術をして、元いた場所にリリースすべきだ 保護には向かないと言われたでしょう ただ「猫の部屋」誕生の背景には 大規模な工事がありました きっかけは、どうすれば すべての仲間たちの命を 危険に晒さずにいられるか この頃のことは 今までに何度もブログに書いていますから 皆さん、ご存知だと思います --- もしも何かあった時には、ここにいる全員が 何匹かずつでも連れて帰る覚悟はあるのか それが出来ないなら保護などすべきではない --- いちばん最初の会議で 司令塔Aさんが言った言葉です もちろん、Aさんが言った 「何かあった時」というのは 当時は、行政内で反対もあった 「猫の部屋」建設のことだけではありません 80匹以上にもなる仲間たちに 新しい未来を見つけられなかったら どうするつもりなのか 命に関わる以上、中途半端なことは許されない 大丈夫だと思う、とか 何とかなるはずだ、とか そんな、あやふやな言葉は必要ない たくさんの命を巻き込んで これだけのことをやろうとするなら 100%の確約が必要なのだと Aさんは、真正面から切り込んだのです あれから、もうすぐ5年 たとえば「猫の部屋」を取り巻く話だったり 仲間たち1匹ずつの話だったり いろんな問題に直面してきたけれど… どうすれば 仲間たちは、今よりも良い方向へ 進めるのか どうすれば、無理だと思うことが 可能になるのか 皆さんからの温かい応援を受けながら 小さなことも、大きなことも ちゃんとカタチにして来られたのは… 「猫の部屋」には、今も昔も変わりなく その考え方が根本にあるからだと思います あんりがやってきた時 誰もが秘書たちに言いました 「この子なら簡単に里親さんが見つかるでしょう」 四六時中、甘えたくて 仕方なかった彼女 こんなにも、人が好きな彼女にとって 何よりのしあわせは お家猫として生きることだと思いました ただ、秘書たちは 彼女が望んでいるであろう条件が 実は、難しいのではないかと 少し感じていたのです 安心できる場所がほしい 平和に暮らしたい 誰かに愛されたい 生きる上で求め続けている 基本的な願いは たぶん、みんな共通しています けれど、そこから派生していく しあわせのカタチは 1匹1匹違うものがあります 彼女が求めるカタチは とてもシンプルでわかりやすく 素直なものでした 彼女は、何匹かのうちの1匹では いやだったのです 安心できる場所も平和な暮らしも いつも見つめて寄り添ってくれる誰かも 自分だけのものにしたい そんな愛情を求めていたのです それを強く感じるようになったのは 彼女が他の仲間たちと どう関わっていくのかを じっくりと観察するようになってから 素直に気持ちを出して どんどん甘えていく彼女は 甘えてみたくても 上手に甘えられない仲間たちにとって どことなく気に入らない存在 逆に、自分以外の仲間たちが構われていれば 彼女も、やっぱり気に入らない 少しは馴染むかと期待して 同じ空間で過ごさせていても… どちらも緊張を解かず じっと睨み合っているだけ 片方が攻撃をしかければ もう片方も負けずにやり返す そんな一触即発の日々が続きました どうすればいいのかと 秘書たちやお当番さんたちが いろんな方法を試していた、ある日 彼女の体に、小さな湿疹ができ その部分の毛が抜けました ケガでもなく、皮膚炎でもない 病院では、ストレス性のものかもしれないと 診断されました そして、いつも彼女と揉めていた 茶白のダイちゃんは 威嚇し過ぎたからなのか こちらもストレスからなのか 声が枯れて、ほとんど出なくなったのです 今まで、相性の悪い仲間たちがいても 体調にまで変化をきたすことはなかったので 秘書たちは、かなり悩みました 一緒に過ごすことが どちらにとってもストレスになるなら 限られた空間の中では 工夫する以外に方法はありません 人がそばにいる時だけ、外に出て それ以外の時間、ケージの中で過ごす彼女を 不憫に思う人はいたと思うけれど… もしも、ケンカになって どちらかが大ケガをしてしまえば もう取り返しはつきません 彼女にとっては ベストな環境ではない けれど、できる範囲の中で 彼女にとっての最善の方法が そうすることでした 秘書たちとお当番さんたちは それまで以上に、彼女と他の仲間たちとに 注意するようになりました そして、少し落ち着きはじめた彼女を見て 秘書たちは、心に決めました もし、先住猫さんのいるお家から あんりにお問い合わせが来ても たぶん、彼女の願いが叶うことはない ゆっくり待とう… たとえ、時間がかかっても 彼女だけを見つめ 彼女だけを愛してくれる人と出会えるまで 腰をすえて一緒に待っていよう 卒業を決める時は 「猫の部屋」にいるよりも 彼女がしあわせになると思った時 秘書たちは、そう考えていました もちろん、そこには いろんな葛藤があります 何を持って、しあわせだと判断するのか それを見極めて決断することは とても重いことだから… けれど、それも「猫の部屋」が カタチにするべきことだと思うのです そんな、人間の葛藤など気にすることなく 彼女は、いつも通りに 自己主張を続けていました そして、いつしか小さなハゲも治り 本格的な夏を迎えた頃… 彼女に、ある出会いが訪れました 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp あんりたちが「猫の部屋」にやって来た頃 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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