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テーマ:ねこといっしょ(8892)
カテゴリ:里親さん決定!
現在、「猫の部屋」には 約30人のお当番さんがいます そして、お仕事やご家庭の都合で 来られなくなった方をいれると 5年間で、50人以上のお当番さんたちに 支えられてきたことになります その中のひとり 日曜日のお当番だったHさん 初めてHさんと会った日 秘書たちが感じたこと --- この人の声と雰囲気は きっと猫たちに好かれるだろう --- その予想は、大当たり 優しく、穏やかなHさんを 人慣れしている仲間は、もちろん 怖がりで人見知りする仲間も すぐに受け入れました Hさんは、動物と接することに 慣れている人だったから たぶん、無意識だったのでしょうが… たとえば、仲間たちの近くでは いつもより、ゆっくり動くとか 仲間たちの目を真っ直ぐ見ながら 静かに語りかけるとか とても自然に そんな接し方ができる人でした そして、もうひとつ たとえば、仲間たちが嫌がったり 怖がったりしている時 ここまでなら、大丈夫だけど これ以上、踏み込んでしまうと 逆効果になってしまう そんな1匹ずつ違う見えないラインを ちゃんと見極めながら 仲間たちとの距離を縮めていくことのできる人でした だから、Hさんは 人との距離を上手くとれない 仲間たちの細かな変化にも いつも、すぐに気づいてくれたのです 丸2年間、お当番さんとして 猫の部屋」に通っていたHさん しかし、昨年春 転勤で大阪を離れることになったのです 秘書たちは、たまにHさんと 仕事の話などをしていたので もしかしたら異動があるかもしれないとは 聞いていました けれど、まだその時は もし、大阪から離れることになっても また時間があるには お当番に来られたらいいねと 話していたのだけど… Hさんの転勤先は、東京でした ただ、大阪に戻ってくると Hさんは、いろんなお土産を抱えて 遊びに来てくれました そして、いつも仲間たちに あの優しい声で語りかけていました 今年8月、お盆のこと Hさんは、きれいな花かごを持って 「猫の部屋」に来てくれました それは、初盆を迎えた モデルちゃんとフクちゃんへの お供えのお花 彼らの最後の日記を読んだ時の話をしながら どんどん潤んでいく、Hさんの目 実は、同じ頃 Hさんがとても可愛がっていた 実家のわんちゃんも天に召されたのだそうです わんちゃんも初盆を迎えたため このあと、実家へ帰るのだと Hさんは言いました 少しでも、Hさんに 楽しい話や面白い話も聞かせたくて 秘書たちは、新しい仲間を紹介しました それが、あんりとの出会い 彼女が可愛いイタズラをすること 茶白たちにも引けをとらない 負けん気の強さがあること 茶白とのエピソードをまじえながら 秘書たちは、あんりのいろんな話をしました そして、彼女が寂しがり屋で かなりの甘えん坊だということ 愛情を独り占めしたい子だから 難しいかもしれないけれど 彼女の願いを叶えたいと思っていることも… 「うーん、Hさんになら あんりのこと安心して任せられるのになぁ…」 この時は、冗談っぽく そう言いながら笑っていたけれど… 今思うと、この一言が あんりとHさんを結ぶ きっかけになったのかもしれません この日、Hさんは帰る間際に 秘書たちに、笑いながら こう言ったそうです 「帰って、ウチの犬に相談してみますね…」 Hさんが言ったのは 初盆を迎えた最愛のわんちゃん 「そうだね、ちゃんと相談しないといけないね…」 そう言って、秘書たちも笑いながら Hさんを見送りました そして、お盆も終わり 何日かした頃… Hさんからメールが届きました そのメールには添付してあったのは 今、Hさんが暮らす部屋の写真 それは、いろんな角度から撮られたもので メールには、簡単な説明が書いてありました それから、毎日のように届く 何枚かの写真とメール 写真が添付されたメールには やはり、簡単な説明 そして、それ以外のメールには 今暮らしている場所の周辺のことなどが 詳しく書かれていました いったい、これは 何の謎かけなのか 実は最初、秘書たちは 本当に、この写真とメールの意味が わからなかったのです けれど、写真を見て メールを読んでいるうちに Hさんの部屋と東京での暮らしぶりが とてもよくわかるようになりました もしかして、Hさんが こんなに写真を送ってくるのは… それは、陽当たりが良さそうな 大きな窓が撮られた写真が送られてきた時 その写真の説明には こんなことが書かれていたのです --- ここにキャットタワーを置くのがいいかもです --- この時、初めてひとつだけ 思い当たることがあると気づきました とても驚きました そして、もしこれが本当なら こんなにも嬉しいことはないと思いました ただ、ひとつ 秘書たちが不安だったのは… お盆に会った日、自分たちが 冗談っぽくいった言葉で 優しいHさんは、無理して 引き受けようと思ったのではないか そう思ったのです だから、正直に不安を伝えて Hさんの本当の気持ちを確認しました あんりを本気で受け入れてくれるのか 彼女の願いを叶えてくれるのか するとHさんは… --- 無理なんかしてません こんなところで良かったら ぜひ、あんりさんをお願いします --- 必ず大切にします、と 言ってくれたのです あんりを家族として迎えてくれたHさんは 仕事を持ちながら 一人暮らしをしている女性です もちろん、Hさんの人となりを知っていたことと あんりの願いが叶えられる環境だったことは 大きいのだけれど… もうひとつ、Hさんになら 安心してお願いできると思えたのには 大きな理由がありました 前回の日記に書いた 何かあった時、どうするのかまでを真剣に考えて ちゃんとカタチにすること これは、たくさんの命であっても 1匹の命であっても同じ 命に関わるなら必要なこと 動物の命に対するHさんの考え方は 「猫の部屋」の根本にあるものと 同じだったのです だからこそ、Hさんが 無理することも遠慮することもなく そうしようと考えて、決めてくれたのなら 何があっても心配はない 秘書たちは、そう思ったのです 今、あんりは 自分だけを愛してくれるHさんのそばで しあわせに暮らしています やんちゃぶりも健在で いろんなことをしでかしては Hさんを振り回しているけれど… 無邪気な彼女との暮らしを Hさんは、心から楽しんでいるようです きっと、全身でぶつかるように甘えてくる 可愛いあんりを抱きしめて 毎日、Hさんはあの優しい声で 話しかけているでしょう あんり、おめでとう やっと願いが叶ったね… 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp あんりが幸せになったのに お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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