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テーマ:猫の気持ち(26)
カテゴリ:野良猫
11月になりました 今年は、何だか 時間の流れが速いように感じます 私たちにとって11月は いろいろと思い出の多い月です 2007年、再整備工事が始まり 私と仲間たちが取り残されたまま 公園が閉鎖になった月 そして、2010年 平松邦夫前市長の会見で 大阪市から正式に活動が認められ 「猫の部屋」存続が決定した月 今思うと不思議ですが その両極端ともいえる出来事は どちらも11月のことでした そして、もうひとつ 私には、必ず思い出すことがあります ルナとの出会い それも、また 11月の出来事でした 私や仲間たちは 公園で生まれ育った子がほとんどです もちろん、いつ生まれたのかは 誰にもわかりません だから、秘書たちには 私や仲間たちの誕生日の代わりに 覚えていることがあります たとえば、初めて 公園で出会ったのは何月だったか たとえば、初めて 「猫の部屋」にやって来たのは 何月だったか 2年前の11月 「猫の部屋」にやって来たルナ 彼女との出会いは 今でも忘れられない出来事 だから、秘書たちは 11月になるたびに、あの日のことを 思い出すのだと言いました --- お月さまのような真ん丸顔だから --- 彼女の名前の由来になったのは 空に浮かぶ月 彼女に「ルナ」という 名前が付けられた時 冬を前にした頃の 冷たく澄んだ空気の中で 淡いひかりを放っている 月のイメージが浮かびました 彼女にぴったりだと思いました 最近の仲間たちは 寒くなったこともあるのか 本当に、よく寝ています これは、毎年のこと 暖かそうな猫団子や これ以上、丸くなれないほどに丸まった姿 小さな箱に、何匹かが きゅーきゅーに詰まった様子 そして、カイロ袋を抱えて 気持ち良さそうに熟睡する表情 これらは、すべて 11月頃からが見頃なのだと いつも、秘書たちは笑います けれど、ルナは そんな仲間たちの中に 入っていかない子でした 自分と同じ猫なのに そばに仲間たちがいることに戸惑い なかなか上手に付き合うことが できなかった彼女 だから、いつも彼女は ひとり離れた場所で丸くなっていました そして、誰かが 部屋の中へ入って行くと 必ず、目を覚まし そばに来て甘えていました 甘えている時のルナは とても可愛いけれど… 秘書たちは、そんな彼女の姿が いつも、ちょっと切なく見えました あの一生懸命さが… 助けを求めるような眼差しが… 彼女が抱えざるを得なかった 寂しさや悲しみ、不安な気持ちの 裏返しのように思えたからです 最初から「知らない」ことならば 戸惑うことはあっても ひとつずつ受け入れながら ゆっくり歩いていけるかもしれない… けれど、もし「知っていた」のなら どうしようもない悲しみや寂しさを感じて 途方に暮れたまま 動けなくなるかもしれない… たぶん、飼い猫だったであろう彼女は 「知っていた」のだと思います 誰かに頼ることも、守られることも… そして、その相手に対して 嬉しいとか、楽しいとか、好きだとか 自分の中に生まれる様々な感情も… --- けれど、それを与えてくれた人は もう、自分の前にはいない --- その現実に気づいた時 いったいルナは、どう感じたでしょうか たぶん、彼女は 私や仲間たち以上の 複雑な思いを受け入れて 乗り越えなければならなかったはず… そう思うたびに、私は どうしようもなく悔しくて やるせない気持ちになるのです 去年はひとりで丸くなっていたルナが 今年、仲間たちの隣で眠る姿を 見せるようになりました 今でも、人の気配を感じると 目を覚ましてしまうこともあるけれど… 気持ち良さそうな寝息を立て 熟睡する姿も多くなりました 近寄っても、背中や頭を撫でても 目を開けることもなく 安心しきった表情を見せながら スヤスヤ眠り続けるルナ もしかしたら、彼女の心の中には まだ乗り越えなければならないものが 残っているかもしれません けれど、それでも ちゃんと歩いてきたことがわかるから… 仲間たちと一緒に 熟睡するルナの表情が 私は、とても嬉しいです 「おおさかねこネット」さんからのお知らせ 第14回「おおさかねこネット」猫の里親会 11月11日(日)13:30~16:30 大阪市中央区本町 愛日会館にて開催されます 詳しくは、上記バナーから 「おおさかねこネット」ブログをご覧ください いよいよ、今週日曜日開催です たくさんのご来場をお待ちしています 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
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