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テーマ:猫のいる生活(139046)
カテゴリ:日常生活
最近、秘書たちは 妙な視線を感じることが多いです ご飯を作っている時 トイレ掃除をしている時 何となく、気配を感じて振り返ると 少し離れた場所に、ちんまり座る黒い猫 『・・・・・・』 「ノア」 「なにやってんの」 まるで、だるまさんがころんだをするかのように 振り返るたび、徐々に近づくヤツ 背中にビシビシ感じる 妙な視線を気にしつつも しばらく、素知らぬ顔を続ける秘書たち すると、やはり じりじりと気配は近くなってきて… 「うわっ」 「…近いよ、アンタ」 『・・・・・・』 そーっとふり返った時には 背中から数cmの距離に黒い猫 調子に乗ってて、気づかなかったか それとも、知っててやっているのか… 至近距離に座っているヤツからは ちょっぴり緊張感も感じるけれど なんとなく、ふざけているような 面白がっているような様子もチラホラ 『・・・・・・』 「…キミは、いったい何がしたいんだ」 「相変わらず、意味がわからん…」 そんなやりとりを何度か繰り返した後 とりあえずは満足したのか 軽やかな足取りで戻っていくノア しかし、ノアの中では この一連のやりとりにも 彼なりのルールがあるらしく… 秘書たちが知らん顔し過ぎると 背中や頭を突っつくのです しかも、以前は グサグサッとか、ザクザクッとか 爪全開、シャープで速い突っつき方 この時は、さすがに痛かったため 爪を出してはいけないと ノアに言い聞かせた秘書たち それが功を奏したのか 最近は、爪を出すことはなくなりました けれど、ポテポテっとか プニュプニュっとか マヌケな音が似合う ゆるい突っつき方になり… 毎回、秘書たちは腰砕けになります 「…今、呼んだよね」 「よし、じゃあ、キミの要求を伝えてみろ」 『・・・・・・』 秘書たちから、そう聞かれても たぶん、そんな時のノアには 何の要求もない… だから、やっぱり そのまま軽やかに立ち去るのです 「要求が話しかけろだったとか」 「会話にならんでしょうが…」 これは、どう考えても 構ってほしいアピールにしかみえない そんな確証を持ち 秘書たちが、そっーと近づいて するりと黒い背中を撫でてみると… 「おーい」 「逃げるでない」 脱兎の如く、走り去り 少し離れた場所で怪訝な顔 以前なら、そのまま 近づいてくれなかったけれど… 今は、少し時間が経つと やっぱり近くに寄ってきて 妙な視線を投げかけます 「もう、そろそろいいじゃないですか」 「騙されたと思って、一回じっくり撫でさせろ」 『・・・・・・』 若干、セクハラめいた言葉をかける秘書たちを 彼は、どう思っているのでしょう 「猫の部屋」にやって来た頃 ずっと箱の中に籠もり なかなか姿を現さなかったノア まだ、電気もなく 薄暗かった二代目の部屋の中 もちろん、ケージの中も暗いわけで 箱の中も見えにくい そして、その上 中に籠もっているのは黒い猫 しばらくの間、ノアの顔すら 確認することもできず ただ、時折見えるのは キラリと光る二つの瞳 それが、あまりにも印象的過ぎて 彼の存在をミステリアスに 見せていたのです ノアはやってきた時から 風邪の症状がひどく かなりの涙目と目やにで うっすらと右目が白くなっていました このままだと白濁してしまう… しかし、こんな箱の中に籠もるヤツ しかも、確実に 暴れ倒すであろうヤツに 目薬はさせない そう思った秘書たちは 少々、乱暴な手を使って 眼軟膏を塗ることを決意 捕獲用の手袋を装着し ガーゼに眼軟膏をたっぷり ライトで箱の中を照らし 隅っこに追いやったノアの目に とにかくグリグリ、グリグリと… もちろん、箱の中では そこまでも大暴れすることはできず ノアにとって、最後の手段は 爪と牙しかないわけです 何度もグサグサッとか、ザクザクッとか ガブガブッの洗礼を浴びました しかし、そんなことで 秘書たちが負けるわけもない 最初は、顔や頭にばかり 付いてしまった軟膏が 何度か塗っているうちに 確実に右目にヒットするようになり… そして、長きに渡る攻防の果て 秘書たちの手は傷だらけだったけど 彼の濁っていた右目は きれいになりました あの頃、軟膏を塗るたびに ノアは、箱の中のいちばん隅っこ ものすごい顔で怒っていたけれど 今はもう、忘れているのでしょう けれど、秘書たちのほうは 今でも、光が当たると 少し白っぽく見えるノアの右目を見て いつも、あの頃のことを思い出すのです ちょっぴり、お調子者で おっちょこちょいで あかんたれな部分もある けれど、友だちもできて 何だか楽しそうに 毎日を過ごしているノア けれど、ノアには もっと違う顔もあるのだと思います もういいんじゃないのと言われても 今はまだ、ちょっと難しい… たぶん、もう少し あと少し… 「あの、舌出てますけど…」 「…アンタ、それ誰の真似」 『・・・・・・』 とりあえず、秘書たちは… ノアのミステリアスなイメージが 遙か彼方に消え去ったことに いつも、大笑いしています THE ペット法塾「改正動物愛護法交流集会」 「動物の命を原点に改正動物愛護法に命を吹き込む」 11月18日(日)12:30~16:30 大阪市中央区 ドーンセンターにて開催されます 第1部は「改正動物愛護法の解説と問題点の点検」について そして、「私達の主張・改正動物愛護法に 命を吹き込むためにしなければいけないこと」と題して 第2部で行われるパネルディスカッションには 司令塔Aさんも参加します 詳しくは「THEペット法塾」さんのHPをご覧ください 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp
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