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テーマ:猫のいる生活(139061)
カテゴリ:日常生活
ふと気づけば 新年明けて、一週間 世の中は、すでに 本格的に動き出しています けれど、うちの秘書たちときたら… 「はぁ、ぼーっとし過ぎたかも…」 「うん、なんかペースが戻らん」 「猫の部屋」がスタートしてから 毎年、なんやかんや バタバタしていた年末年始 けれど、今回はお当番もなく 誰かの通院などもなく 珍しく、スケジュールが ぽっかり空きました 昨年は、いろいろあったから 思い切って、秘書たちは 何もせず、何も考えず ぼーっと過ごすことに決めたのですが… 「はぁ、大丈夫かな…」 「うーん、それもわからん」 ボーッとし過ぎて 何だかわからなくなったまま迎えた 今年最初のお当番の日 秘書たちをしゃきっとさせてくれたのは ロマンからの挨拶 今は二匹だけになってしまった特別室 「猫の部屋」の中で いちばん静かなエリアです そこに暮らすのは ちびたちゃんとロマン 秘書たちが行くと 眠っていた箱から起きだす二匹 以前から、作業場との仕切りである ネットの前にやって来ては 一生懸命、短い手足を伸ばしながら ころころと転がって 迎えてくれてはいたけれど… いつの頃からか、ロマンは 秘書たちの撫でる手を嫌がらなくなり 何度も頭をごんごんぶつけて 甘えるようになりました そんな時 静かな部屋に響き渡るのは 大きなごろごろの音 さんざん甘えて 棚に戻って行っても 秘書たちと目が合うと まだ、何か期待するような目で じっと見つめてくるロマン そんな時、「おいで」と声をかけると 彼は棚から降りてきます そして、やっぱり 大きなごろごろを響かせて いろんなところに頭をすりつけて… まだ、ぎこちなさも残る 一生懸命すぎるほどの甘え方 まるで、今まで 素直になれなかった時間を 取り戻そうとしているかのようで… 「ロマン、ありがと」 「ちょっと元気になってきたよ」 秘書たちは、彼が満足して 箱に戻っていくまで ずっと話しかけていたそうです 秘書たちが初めて ロマンと出会ったのは 2009年の今頃のこと 誰もいない閉鎖された公園の中 寒そうに体を丸めて とぼとぼと歩く姿は とても寂しそうに見えました 行き場を失って 公園に迷いこんできた ひとりぼっちの彼 やっとの思いで捕獲して 「猫の部屋」に迎えてからも とても怖がりで、いつもビクビクしていて… 外で暮らしていた時に 人と接した経験がなかったからか 誰にも心をひらくことができませんでした 「あの頃は、猫同士でも上手く付き合えるか不安だったね…」 「うん、とにかく怖がりだったから…」 そんなロマンを いとも簡単に受け入れてくれた 特別室の三匹 面倒見の良かったふさこちゃんに懐き モデルちゃん、ちびたちゃんと仲良くなって… 強ばった表情をしていた彼は 穏やかな顔になりました そして、ずっと三匹だった猫団子が ちょっと恥ずかしそうな彼を挟んで 四匹に増えたのを見た時 秘書たちは、本当に嬉しかったそうです ただ、そんな日々は 長くは続きませんでした ふさこちゃんが、病に倒れ 空へと旅立ってしまったからです 公園にいた頃から ちびたちゃん、モデルちゃんの 心の支えだったふさこちゃん 途中から仲間になったロマンにとっても とても大切な存在だったと思います ふさこちゃんがいなくなった三匹の猫団子は 少し小さくて、寂しそうでした そして、昨年 モデルちゃんを見送ってからは… 猫団子は、二匹になり また、少し小さくなりました 「きっと、アンタたちのほうが寂しかったよね…」 「ごめんね…」 「猫の部屋」で過ごした三年半の間に ロマンが、何を感じ どう考えたのかはわからないけど… いつの間にか、彼は こんなに甘えるようになりました 出会った頃は まさか、こんな日が来るとは 夢にも思わなかった驚きと喜び もしも、彼が 仲間たちと接する人の姿を見て そこにある思いを感じとってくれたのだとしたら… やっぱり、秘書たちにとって こんなに嬉しいことはありません そんなロマンの姿を ちびたちゃんは、いつもそばにいて じっと見ています ちょっと不思議そうな顔 何かを考えているような顔で… 「ふふっ、ちびたも甘えてみたくなった」 「いつでも大歓迎だよ」 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 「猫の部屋」の仲間たち、現在19匹 全員そろって新しい年を迎えることができました。 今、ここにいる仲間たちのほとんどは 人と接した経験がないまま、成長し 野良猫として厳しい生活をしてきた子たちばかりです。 そのため、どうしても 素直に甘えたりすることができません。 ただ、それでも私や秘書たちは 彼らの持つ可能性をずっと信じてきました。 どうしても時間はかかります。 人慣れした子たちのようにはいきません。 けれど、本気で向き合っていけば 必ず気持ちは伝わります。 仲間たちの心をひらき 新しい表情を引き出すことは出来るのです。 きっと、どこかにそれを理解して 仲間たちを受けとめてくれる人はいる… 今年もそう願いながら 彼らの幸せを探していきたいと思います 猫 ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中ポチッと応援よろしくお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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