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テーマ:猫のいる生活(139062)
カテゴリ:日常生活
こらぁ、秘書たち この前の最後の写真 あまりにも、いきなり過ぎるぞ アミルのお母さんとか 他の人たちとか みんなびっくりしてたじゃないかっ あのな、物事には 順序ってもんがあるんだぞ ふんっ、仕方がない 今日も、この賢いボス猫のボクが きっちり喋ってやるぞっ この夏「猫の部屋」に起こった 3つ目の出来事 すでに、お気づきの通り このトボーッとした顔の白黒ハチワレだ ことの発端は ある晴れた火曜日のこと 第二秘書の昼休みから始まったんだぞ 公園が閉まる前 秘書たちは、毎日のように剣先へ通ってた 実は、ヤツらの会社が 公園の目と鼻の先にあったからだ 今、第一秘書は 京都に異動したそうだが 第二秘書は、転勤とやらを経て また同じところに戻っている 今はもう、前のように通ってはいないけど 時間がある時は、公園が眺められる対岸で 昼休みを過ごしてるらしい ふんっ、本人は「パトロールがてら」とか 偉そうなこと言ってたけどな よし、話を戻すぞ ある晴れた火曜日 時刻は、昼12時30分 対岸から公園を眺めていた第二秘書は 西から東へ、悠然と移動していく 白黒の物体を見つけた どうやら、第二秘書の頭は 何かを必死に拒否したかったんだろう で、あれは鳩だとか いや、散歩中の子犬だとか 無理矢理、思おうとしたらしい その間にも、白黒の物体は 川べりを東に進みながら 時々、足をあげて腹を掻いたりしてたそうだ 昼休みが終わりそうな第二秘書は 何を思ってか、京都にいる第一秘書に 写真を送りつけた 対岸から撮ったから ものすごく遠目の写真だぞ けどな、やっぱり 遠目でもわかったんだ もう、鳩でも子犬でもないと 認めるしかなかった 明らかに、そいつは猫だったからな 第一秘書は、Aさんと公園事務所のおじさんに連絡し 火曜日のお当番である棟梁に頼んで 公園まで行ってもらったんだ その時、秘書たちが焦ったのも Aさんとおじさんが困ったのも 賢いボクにはわかる 「猫の部屋」が出来た以降 公園は「野良猫ゼロ」をキープしてるからな それに… --- もう、あんな思いはしたくないんだよ --- 今でも、たまに 秘書たちは、そうつぶやくけど 公園が閉鎖された頃のボクたちは 本当にヤバかった もし「猫の部屋」が出来てなかったら あのまま、死んでたかもしれないからな… けど、あの頃 最初は、そんな野良猫のことなど 誰も考えてはくれなかった ふんっ、80匹近くも猫がいたのに 知らなかったと言った人間もいたらしいから びっくりしたぞ 秘書たちは、どうしてもそんな状況を 放っておけなかったらしい まあ、ヤツらに言わすと ボクたちのためじゃなくて 自分が後悔するのが嫌だったとか言ってたぞ 今じゃ、あんなにいい加減で アホで、のほほんとしてるだけなのにな あれで、秘書たちは 一生分の体力と気力と 頭を使い果たしたのかもしれないぞ まあ、そんな人間の事情なんてもん 猫は知らないからな 「猫の部屋」が出来てからも 状況がわからないボクたちは必死に逃げた ふんっ、それは仕方ないぞ ずっと安全だと思って 公園で暮らしてたんだからな それに、そんなに工事が危険だなんて 誰も教えてくれなかったし… ものすごいスピードで捕獲していく Aさんや秘書たちや公園事務所のおじさんのほうが 危険なヤツらだと思うじゃないかっ けど、今思うと 捕獲する側も必死だったのはわかる どっちも、怖かったし つらかったし、悲しかったんだ ふふんっ、結構堪えたんだぞ --- もう、あんな思いはしたくない --- その言葉に、あの頃のみんなの いろんな気持ちが込められてるのも ちゃんとわかってるんだ だからこそ、余計に 「野良猫ゼロ」の公園のまま キープし続けたいと頑張るんだろう 表面的なものだけじゃなく 根本的な問題を解決しながらの 「野良猫ゼロ」で…だぞ もう、何かあった時に ボクたちみたいな目に遭うヤツらを 出したくないからな 少しでも野良猫を減らしたいと みんなが思ってるってことだ 幸い、昔から 公園の警備面は充実してるからな 警察署も近いから おまわりさんたちが巡回したり 警備員のおじさんたちは部屋もあるから 24時間体制でパトロールしてる あ、公園にいた頃 ボクは、警備員のおじさんたちに すごく可愛がられてたんだぞ ふふんっ、昔から 賢くて、可愛かったからだな… まあ、それはいいとして… とにかく、今の公園と「猫の部屋」には そんな事情があったから 連携して動くようになったわけだ だから、白黒を見た時 正直、誰もが複雑な思いを感じたのは 当たり前のことだった 第一秘書から頼まれた棟梁は すぐに、Sさんと一緒に公園に向かった 手には、おやつのささみと 洗濯ネットにキャリー ふんっ、あの日 おやつが少し減ってしまったのは 白黒のせいだったんだぞ その間に、Aさんは 公園事務所と話し合って 正式に白黒の保護依頼を受けてた で、教えられた場所で 棟梁とSさんが白黒を見つけて おやつで釣りながら捕まえたのは 第二秘書の昼休みから二時間後 すでに、その時には 翌日の手術とワクチン、ウイルス検査 駆虫、爪切りに耳掃除まで 予約してあったそうだ これも連携プレーってヤツだな 正直、棟梁とSさんは あの激しい捕獲を経験していない だから、そんなに簡単に捕まるとは 誰も予測していなかったそうだ けど、あまりにも簡単に 白黒が捕まったから 後で、秘書たちは聞いてみたらしい そしたら、アイツは おやつを食べるのに必死で 後ろから洗濯ネットを被せられたことに 気付かなかったんだそうだ… 今、少し時間が経って あの白黒の性格がわかってからは 確かにアレなら、そんなことなんだろうと思う かなりの大物なのか はたまた、何も考えてないのか 最初は、捨て猫なのかと思ったんだぞ もし、そんなことだったら 人間たちには大問題だったけどな けど、アイツは どうも、人に慣れてないし 驚いたことに猫にも慣れてなかった 距離感がつかめてないというか 空気を読めてないというか… ふんっ、賢いボス猫でも 理解不可能なヤツとだけ言っておくぞ んっアレの名前か そうそう、名前な ふふんっ、ちゃんとあるぞ 名付け親は 棟梁たち火曜日のお当番さんだ アイツの名前は、ボンボン… 中之島ボンボンだ 秘書たちは、わざと 関西弁のイントネーションで 「ボンさん」と呼んでる どうやら、名前の由来は あの尻尾らしいぞ あんなのが器用に動くんだから 不思議なもんだな --- 今、こうやって一緒にいるのは きっと、何かが繋がってたからだね --- 秘書たちの言葉が本当なら たぶん、ボンボンとも 何かが繋がってるんだろう はぁ、まったく… どこでどう繋がってたんだかな 多少、めんどくさいとも思うけど ふんっ、仕方がないから仲間にしてやる ただし、他のヤツの分まで おやつとか喰うんじゃないぞっ そして、もっとボス猫を敬えーっ 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 彼の名前は、中之島ボンボン 今までの仲間たちとは、どこかちょっと違う子です そんなボンさんのお話は、またいつか… 猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中いつもたくさんの応援をありがとうございます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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