|
テーマ:☆動物愛護☆(3966)
カテゴリ:野良猫
1月も10日を過ぎ 2014年は本格的にスタートしています しかし、実は 去年のうちに書きたかったことが まだ2つ残っています どちらの話も 少し気持ちを整理する時間が必要でした 今日は、そのうちの1つを お話しようと思います 新年早々ですが 少し時間を巻き戻します 「二週間前くらいから同じ猫を見掛けるんです…」 昨年秋、秘書たちに そんな話をしてくださったのは バラ園のお母さんSさん 「猫の部屋」がスタートした時から 秘書たちや司令塔Aさんの頼りになる仲間です Sさんは、ご自宅の近くなどでも コツコツとTNRを続けておられる人だから 新しい猫に遭遇されることは よくあるのですが… 今回、見掛けるといわれたのは Sさんだけでなく、Aさんや秘書たちも 考えなければならない場所でした そこは、大阪市の公園事務所から任された 境界線ギリギリの場所 ボーダーライン上だったからです 以前にも書きましたが 「中之島」と呼ばれる地域は両側を川に挟まれ 横に長く、たなびくような形をしています 東西に約3kmの中には 市役所などの官公庁 高層ビルの建ち並ぶオフィス街 そして、住宅地に公園 もちろん、大きな道路や いくつもの橋、河川敷 様々なエリアが存在します 管轄するのは、もちろん 国や地方自治体の公有地か 企業や個人の私有地かで変わります 何mも離れていない隣の場所が まったく違う管轄になるということは よくあること たとえば、以前 公園事務所のおじさんから 秘書たちが聞いた話では… この階段は、○○の管轄だけど 降りたところは△△ しかし、一歩出たところは ××の管轄になる 同じ公共の場所なのに そこまで細かくわかれていたりすることもあり 秘書たちは、とても驚きました けれど、目には見えないラインは いたるところに存在しています そんな「中之島」の中で 「猫の部屋」が任されているのは 7分の1ほどの公園エリアです そのボーダーライン上に現れた猫 その子は、白黒はちわれに長い尻尾 尻尾の先には白い毛のある子でした 姿を見ない時間 いったい、どこにいるのか しばらくの間、Sさんは 観察を続けておられました けれど、詳しいことは 何もわからないまま ただ毎日、同じ時間に ボーダーライン上のしげみに佇む その子の姿がありました 「今、ちょうどいますから、見に来られますか」 秘書たちが、Sさんから そんな電話をもらったのは お当番の日の夕方 最初に話を聞いてから ちょうど一週間後のことでした 急いでSさんの元へ行くと… 確かに、しげみの中で 寒さに震えながらうずくまっている 白黒はちわれの猫がいました すでに日も落ちて あたりも暗くなっているのに… まわりに仲間もおらず ポツンとひとりでいる姿が とても寂しげに見えたそうです 少し近寄ってみて 秘書たちが気付いたのは 人間には馴れていないということ そばに見知らぬ人間がいると気付いたとたん その子は、目を真ん丸に見ひらき 水平に耳を下げ、尻尾を丸めて 体を動かそうとしました もしも、秘書たちが あと一歩、踏み出せば きっと、その子は逃げてしまう もしも、その子が あと一歩、踏み出せば ボーダーラインを越えてしまう その時、思い出したのは… 2007年、公園が閉鎖される直前 中に取り残されてしまう私や仲間たちのことを 必死に各所へ掛け合っていた時に 言われた言葉 --- 猫ですから、そのうちどこかへ行くでしょう --- その心ない言葉と 直前に見たその子の姿が重なり 秘書たちは、それ以上 近寄ることができませんでした 確かに、人間の社会には エリアや管轄の違いで ボーダーラインが存在するかもしれません けれど、私たち猫には そんなもの存在しません それに、ボーダーラインを越えて 目の前から消えてしまえば 何かが解決するのでしょうか そこにいた猫は ただ、元いた場所を追われ 別の場所へ移動するだけ そして、新しい場所で 猫を見かけた人が また、複雑な気持ちを抱えるだけ… 話を聞いた司令塔Aさんは すぐに公園事務所へ連絡し、判断を仰ぎました 「二週間以上も姿を見せているなら こちらに居着いている可能性が高いです」 「放っておけば、どこかに行くかもしれませんし このまま、ずっとこちらにいるかもしれません」 「どうなるか予測はつきませんが、どうしますか」 たぶん、場所が場所だっただけに 職員さんたちは悩まれたでしょう いろんな意見もあっただろうと思います けれど、最終的な判断は 正式に保護を依頼するというものでした その後、何日も経たないうちに その子は、Sさんによって 捕獲されました こうして、ボーダーライン上の猫は どこにも行かず 「猫の部屋」へとやってきたのです 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 「猫の部屋」にやって来た新しい仲間 今、白黒はちわれの彼がどんな様子なのかは 次回、またお話ししたいと思います 猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中いつもたくさんの応援ありがとうございます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[野良猫] カテゴリの最新記事
|