|
テーマ:猫が教えてくれたこと(53)
カテゴリ:日常生活
人間の世界では、いくつになっても女子は おしゃべりが好きらしい 「そんなにおしゃべり好きかなぁ」 「うーん、どうなんだろうね」 私たち猫の世界では... いえ、もしかしたら 「猫の部屋」限定かもしれないけれど おしゃべりなのも、甘えん坊なのも ちょーっと抜けてるのも 圧倒的に男子のほうが多い そう思うのは、気のせいでしょうか 「あ、気のせいじゃないよ」 「暇さえあれば、喋りかけてくる男子多いし」 そもそも、保護された頃 ほとんどの仲間たちは、喋ることはおろか 鳴きもしませんでした 今からは考えられないほど 静かな「猫の部屋」 聞こえるのは、外で鳴く小さな虫の声だけ 本当に、何十匹もの猫が ここにいるのかと思うほどの静けさでした 鳴かなかった最大の理由は もちろん、訳のわからないまま捕獲され 連れて来られたから... ここが安全な場所か そばにいる人たちが信頼できるのか まだ、何もわからず 不安でいっぱいだった時に迂闊なことはできません そして、もうひとつ 元々、私や仲間たちは 発情期や緊急性のある時以外 あまり鳴かなかったのです 気ままなように見えて 野良猫の生活は、いつも危険と隣り合わせです むやみやたらと、声を上げたり 気配を表に出し過ぎたりすると... いつ、誰に見つかって 危険な目に遭うかわからない 自分の身は、自分で守るしかない生活だから どうしても警戒心は強くなります 当時、そんなことを考えていて 秘書たちは、気付いたそうです 昔から知っている子も多いのに 今まで、声を聞いたことのない仲間が 案外、多かったことを 何だか、それが無性にたまらなくなって... 秘書たちは決めたのです 昔から知っていた子たちの ここで初めて会った子たちの いちばんの仲間になろう、と 絶対に裏切らないから 思いきり頼ればいいんだってことを教えよう、と そして、今だからできること... 本当は、ずっと前から 知ってほしいと思っていたことを教えよう、と... それは、昔から 強くてたくましいボス猫たちは 普通にしていたこと 人に甘えて鳴いたり、おしゃべりしたり 自由に意思表示することです 多くの仲間たちは、人に甘えることも 鳴くことも、おしゃべりすることもありませんでした そもそも、彼らは 人懐っこかったボス猫たちのように 意思表示したいと思うほど 人と関わった経験がないのだから... 必要だとも思わなかったでしょう もしも、彼らが ずっと外で生きるしかないなら... 人と関わりすぎることが リスクになってしまうかもしれない 秘書たちは、ずっとそう考えていました だから、公園にいた頃の私や仲間たちには 必要以上の関わりを持たないようにしていたのです ただ、本当は ずっと教えたかったそうです 人に甘える心地良さも、人から守られる安心感も... だから、ここからは 今まで知らなかった幸せを すべて知ってほしいと思ったそうです その願いは、今も変わらず 秘書たちの中にあります 「...で、今やこれですな」 「はい、犬やらヤギやら鳥やらいますな」 7回目の春を迎えた「猫の部屋」 仲間たちの多くは、もう普通に 元気な声で鳴いて、呼びかけたりします 中には、まだ鳴かない子もいるけれど たとえば、そばに近寄ってきたり じっと見つめてきたり... 鳴き声を上げなくても 以前とは違う仕草や態度から ちゃんと呼びかけているのがわかります もう、虫の声は聞こえない 時には、普通の会話さえも聞こえないほど 毎日、とても賑やかです 「最近、よく喋るなぁって思うのが...」 「あ、鳥ですか」 『か、か、か...』とか『き、き、き...』とか とても小さくて、短い鳴き声 ひめは、まるで鳥のような声をあげて 秘書たちに、喋りかけます 「ひめ、どうした」 「また、リリーが何かしたの」 お腹が減ったわけでもなく おもちゃで遊ぶわけでもなく 気付けば、すぐ近くにいて 目をそらさず、じっと見つめてくる たぶん、それが彼女の 『話したい』というサイン 話を促すように ひめの目を見つめていると... 少しして、小さな声で始まる 『か、か、か...』や『き、き、き...』 時々、考えたりすることもあるようで 少し止まって、また始まる 『か、か、か...』 「うんうん、そうなんだ」 「それから、どうしたの」 一生懸命、喋りかけてくる姿が 何だか、とてもいじらしくて... いつも、秘書たちは 適当すぎる相づちを打ちながら 話し終わるまで聞いています ひめが「猫の部屋」にやって来て もう二年が過ぎました まだ、撫でられることを嫌がります すりすりと甘えたりもできません けれど、日々の些細な出来事を通じて 彼女との心の距離が、とても近くなっていることを 秘書たちは、いつも実感するのです 「ひめ、お喋りは女子の専売特許なんだって」 「だから、もっとおしゃべりしようね」 そうですね 男子に負けないように もっともっと、おしゃべりしてください 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 皆さん、いつもご訪問いただいて 本当にありがとうございます 先日、コメント欄で はるママさんが書いておられましたが... もうすぐ、アクセス数が130万件に到達しそうです この数字は、皆さんがひとつひとつ 優しい気持ちを積み重ねてくださったもの... 私と秘書たちにとって、どんな時でも 大きな支えになっている大切なものです 最近、あまり更新できていなかったのに 毎日、たくさんの方が訪問してくださってました コメントを残してくださったり ランキングバナーを「ぽちぽちっ」と応援してくださったり... 皆さん、本当にありがとうございました 嬉しい気持ちでいっぱいです 今も、私と秘書たちがブログを続けていられるのは ずっと応援しつづけてくださっている皆さんのお陰です これからも頑張って 仲間たちのお話を伝えていきたいと思いますので 引き続き、応援していただければ幸せです 心からの感謝を込めて... 中之島タキシード 第一秘書&第二秘書 猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中ぽちぽちっと応援よろしくお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[日常生活] カテゴリの最新記事
|