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テーマ:猫が教えてくれたこと(53)
カテゴリ:思い出
「ここにいること~ノアのこと・1~」はこちら
「ここにいること~ノアのこと・2~」はこちら 「ここにいること~ノアのこと・3~」はこちら 11匹の猫たちの未来は 思っていたよりも早く動き出しました いち早く、幸せをつかんだのは 茶白のチャイ 保護した直後 話を聞いたAさんの知人の方が チャイを家族にと言って下さったのです かなり酷い風邪にかかっていた まるちゃんとみるちゃん アミとみぃ 体調を心配したnaokoさんとAさんが それぞれ、自宅で引き受けてくれました その後、黒猫のみるちゃんは 素敵なご家族と出会って naokoさんの家から卒業 また、キジ猫のララにも 幸せな出会いが訪れて卒業していきました 「猫の部屋」の残ったのは とても警戒心が強く 時間がかかりそうな5匹 それでも少しずつ 緊張もほぐれてきた頃 ちらほらと個性豊かな表情が 見られるようになりました 朝、挨拶をしながら 1台ずつ犬舎をのぞくと... 大人しく箱の上に座り 興味深そうに見つめてくる ねーちゃん 目が合ったとたん すごいスピードで逃げ回り 忍者のように天井に張りつくダイ 指先に甘噛みしたり じゃれついたりもするのに なぜか突然、怒りだすチャミ そして、箱の中に籠もり 頭から、すっぽりと毛布をかぶって 微動だにしないチャオ 最初は、ノアも ちらりとも姿を見せず 箱の中に籠もっていました 犬舎の扉を開けても 身動きする気配はなし あまりにも静かすぎるから 心配になって、箱の中をのぞき込むと いつも隅っこに張りついていました よく顔を見たいからと 犬舎の中に頭を突っ込んでみると... 威嚇の声をあげて 箱を叩きながら怒るノア そこには、初めて会った夜に 指に鼻を押しつけてきた 不思議な黒猫はいませんでした けれど、そんな彼を見て 私は、少し安心したのです 人馴れしていない猫が 突然、距離を近づけてきた人間に対して 威嚇するのも、怒るのも 当たり前のこと だから、そのノアの姿は とても正しい姿だと思いました ここから、ちゃんと始めなきゃ しっかり前へ進めない... きっと、あの夜より 今の彼は落ち着いている… だから、大丈夫 そう思ったのです 本来のノアは、とても優しくて 寂しがりの甘えん坊でした 今も思い出すのは… 彼が尻尾をたてて ちょろちょろと近寄ってくる姿 少し目を細めて 甘えるように鳴く小さな声 私の膝に乗ろうと 片手をかけてくる時の仕草 それは、とても控えめなものだったけれど… すべての姿に、声に 仕草のひとつひとつに 彼の気持ちが感じられるもの なにも見返りなど求めていませんでした ただ、人間から守られること 愛されることの意味を知ってほしくて 私たちは、名前を呼び続けていただけなのに… ノアが与えてくれたのは 本当にかけがえのないものでした けれど、私たちが そんな姿を見られたのは 随分と時間が経ってからのことです 犬舎での生活を終え 自由に過ごせるようになって 元からいた公園の猫たちや 新しくやって来たつばさやリリーたちとも すぐに仲良くなったけれど… 二代目の「猫の部屋」から 今の三代目の部屋に引っ越したあとも ノアは、しばらく距離を保ちながら 観察していたのでしょう きっと、本当に信じていいのかと 何度も怖くなったはずです けれど、彼は逃げずに 向き合い続けてくれました たぶん、自分の中で きちんと納得できるまで… 何度も何度も 私たちと… 私は、それがとても嬉しかった… 今もノアに感謝しています 「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com 「中之島公園の猫たち」 nakanoshima_cats@yahoo.co.jp 二代目「猫の部屋」にやってきたノアと 少しだけ距離が近くなったことを実感したのは 出会ってから1年近く経った頃です それまでの写真を見返すと すごく緊張して、強ばっている表情か 薄暗い場所に、こっそり隠れている姿か 同じようなものばかり… 本当に第二秘書泣かせの猫でした 猫ボランティア・保護活動ランキングへ 人気ブログランキングへ ブログランキング参加中 いつも温かい応援をありがとうございます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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