悲しい時は泣いた方が良い
本田美奈子さんが亡くなられたからではありませんが。ふっと思い出して。今年8月実家の祖母が亡くなりました。88歳で、あと半月で89歳でした。糖尿病で、足を骨折していても半年近く気づかず、結局両足骨折し長く入院しておりました。呆けもあり、調子の良い時は分かってくれましたが、大半は私が誰かもよく分かっていなかったようです。今年の5月終わりごろから両親が「もう長くない」とお医者さんから聞き、慌てて毎日お見舞いに行くようになりました。酸素の管を口にはめられ、声も出す事が出来ませんでしたが、調子の良い時には私の問いかけに首を振って答えてくれました。お盆を間近に控えたある朝、弟からの電話で、病院に駆けつけたときは瞳孔がもう開いておりました。お医者さんと看護士さんの懸命な心臓マッサージ等が痛々しくまだ駆けつけていない両親を待たずして、私が「もういいです!眠らせてください!」と叫びそうになりました。天寿を全うしたと言えばそれは確かなのですが、心にぽっかり穴が開いたような気持ちは今も変わりありません。共働きの両親の変わりに小さい頃から育ててくれた祖母。お通夜も、葬式の日もその前後も仕事の忙しさから、祖母の死に向き合えずあまり涙を流していません。だから実感が湧かなくて、長く入院していたあの病院の前を通るたび、ちょっと寄ってみようかという気分になります。涙って大切ですね。ちゃんと泣いて送り出してあげたかった。予断ですが、葬式の前の晩夢で棺おけの中の祖母を沢山のかすみ草で飾ってあるのを見ました。急に葬儀の最後のお別れに大声を上げて「頭の周りだけでもかすみ草を!」って叫んでた私は、端から見たら変だったでしょうね。今日は湿っぽい話ですみません。