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2015年03月29日
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  • ネコセン1号 考える猫



  我が家のわかば君、もともとおしゃべりじゃないが、勤めを始めてから、ますます無口なやつになっている。こちらから話しかけても、せいぜい一言二言返すだけだ。
 ある日のこと、夕食の後片付けをしている背後に気配を感じ、振り返るとわかば君がいた。
相変わらず何も言わずに近づいてきたが、なにもいわない。が、そんなことは置いといて、手には少し口をあけた銀色の袋をもっていて、それを差し出した。
「ん。」、、、手に持った袋を際しだすわかば君。「な~に?」、、、「ん。」、、、「くれるの?、とんがりコーン?」、、、「ん。」
 さては、新しい味でも買ってきたかと袋の中に鼻を突っ込んで嗅いでみる。かすかなカラメルの香り。「えぇ、甘いとんがりコーンなの?」というと、わかば君の唇のはしが少しだけ動いた。
 一つつまんでカリりとかじる。じっくりとかみしめ、味わってみる。「フルーツ系かな?」感想をいうと、こんどは目のはしがきらりと光った。
「アップルパイ、、、かな?」、、、「あたり」、ニヤリという表情とともに部屋へ消えてしまった。
 大人になって、ますます無口になったが、わかば君のおちゃめなところは健在だった。

 そういえば、わかば君に限らず、私って味やにおいを試されることが多いなぁ~わたしゃ、毒見係か?ははは、、、





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最終更新日  2015年03月29日 20時31分01秒
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