エレファントピア

太陽　“The Sun"　（2005年）
アレクサンドル・ソクーロフ監督
イッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり、他

公式サイト
http://taiyo-movie.com/


日本でもとうとう公開になったと聞きました。
こだわりなく観れば、映画としてはとても面白いと思いました。
でも日本人は多かれ少なかれ「天皇」にはこだわり（ひっかかり？）みたいなものがあると思うので、感じ方は人それぞれだろうなあ。。

ソクーロフ監督の前作「Russian Arch」が夫婦ともにいたく気に入って、彼の作品をサーチしていて見つけたのが、この作品。三部作の最終作品にあたるそうです。
「モレク神」でヒトラー、「牡牛座」でレーニン、それぞれ悲劇的な終末を迎えた英雄←間違い。独裁者たちを描いているそうです。そして〆がヒロヒト…。やっぱり外国の人から見ると、並んでしまう方なのでしょうか…。そっちの方が、わたしにはびっくり。
犠牲を求める神「モレク神」、生命力と激情の「牡牛座」、と来て、最後が「太陽」なのですね。


でもこの映画、なんでロシア人が作るんだろうなあ。。とも思いますが、やっぱりロシア人に作ってもらってよかったなあ、もしくは、ロシア人じゃなきゃ作れないかも。。と思いました。
日本の過去にちょうどよい距離感があって、冷静さと客観と、温かみとを持って描いています。他の国のことが、違和感なく、ここまで描けるのは凄いなあと思いました。
そしてそこはかとなく暗い。それもまた日本的。


イッセー尾形がはまっていました。