UpするUpするといいつつ、全然Upされていない三峡の写真その2です。
ダムが出来る前は、黄色い濁流が渦巻く峡谷だったとはとても信じられません。
増水してエメラルドグリーンに変わった河も美しいけれど、水底に沈んだ村や街。それに帰るべき故郷を失った人たちのことを思うと、どこか悲しさのつきまとう旅でした。
しかしそんなセンチメンタルな思いを、皆で共有できるとは限らない。華人の義父などは、「しょうがないじゃん!」「水力発電でお金がもうかるし!」「これで借金一気に返済!(誰?)と繰り返し言っていました。
無敵のチャイニーズバリューだよなあ、、と思うと同時に、センチメンタルな思いを抱くことに、耐えられないんだろうな。。というか、嫌なんだろうな、そういう辛気臭いことを考えるのが。
屋根の上に175Mと書いてありますが、最終的な水位はここまでくるそうです。菜の花が咲いて、段々畑があって、石造りの家があって…。
こんなどこか懐かしさを感じる風景も2年後には、水の下。
辛気臭くても、やっぱり思わずにはいられないよなあ。。
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帰ってきてから、「三峡好人(長江哀歌)」という映画を見ました。(監督:賈樟柯(ジァ・ジァンクー)
2006年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得した映画らしいのですが、三峡ダム後の変わってしまった地域と人々の暮らしの様子を、2人の主人公の「人さがし」を通して淡々と描いている秀作でした。
変わることは、仕方のないことだったり、いいことだったり、理不尽だったり、嬉しいことだったり、それぞれするのかもしれないけれど、変わることを受け入れるたくましさが彼らの強み、なのかなあ。