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カテゴリ:お国柄(国際)
私は子供がいないので、子育てのことを云々するのは、いかにも僭越だよな~と思ってこれまで書いてこなかったのですが、辺境だし、自分のブログだし、ま、いっか♪ と思い直して思ったことなど書いて置きます。
ミャンマー、シンガポール、カンボジア、インドネシア…とアジア暮らしも9年になり、その間他のアジアン諸国を旅行したりして、これは奇異なり、と思った光景の一つが、「おっかけごはん」です。 レストランなどで両親や大人たちはテーブルでランチやディナーを楽しんでおり、その子供(たち)はテーブル周辺をはじめレストラン内を走り回って遊んでおり、しかもそれをメイドさんがおわんとスプーンを持って追いかけて、遊んでいる最中の子供の口に食べ物を運んで食べさせるという、心ある日本のお母さん(お父さん)なら、卒倒しそうな光景です。 しかもその間、両親たちは、ときどき遊んでいる子供たちに遠くに行かないように声をかけたりして、安全には気を配るものの、食べさせ方は全然気にかかっていないよう。ちゃんと自分たちの食事を楽しんでいます。 これはインドネシア、タイ、マレーシア、スリランカなどで観察しました。それなりのレストランに来る経済的な余裕のある、割と裕福な家庭に見られる行動様式なよう。 しかしシンガポールの夫の姪甥たちも、外のレストランでは見たことがありませんが、家の中では、食事中にテーブルにつかずとも、テレビをみながら、メイドさんが「おっかけごはん」(おしこめごはん?)をされている図をみたことがあります。 これって普通!?いや~これが日本でも普通になってたら、逆カルチャーショックがでかい。。 一方、カンボジアでお知り合いになった日本人のお母さんたちの子供たちは、年齢もある程度大きくなっていたのですが、きちんとテーブルについて食事を採ることができ、さらに適宜お母さんの注意や躾のお言葉が飛んでいました。さすが日本のお母さんだな~と思った次第。 さらに一方、友達のフィリピン人の子供たちは、食事時にテーブルについているのが稀(笑)。常に元気一杯跳ね回っており、食事時には、メイドさんもおいかけっこが大変そう。。はじめはテーブルについているのですが、途中で食事への集中力を失っているよう。 9年来これに類似した行動様式を見てきたのですが、最初の拒否反応を過ぎ去ると、いろいろ考えてしまいます。 まずこれは自分(親たち)の時間を大事にするか、子供への躾を大事にするか、という価値観の差であり、 さらに「まわりの目」という存在の有無と、有ったとしてもそれを大人(親たち)が気にするのかというセンスの差であり、 またさらに子供の「動物性」をどこまで許すのか、という大人たち/社会の価値観の差 なのかなあ…と思う。 「おっかけごはん」が子供の今後の成長に与える影響と、また、もしも自分に子供ができたら「おっかけごはん」をするのか、しないのか?(する羽目になるのか?)ということも気になります。 元同僚の看護師さんは幼少時にタイで暮らしていたらしく、「わたしもそうやって食べさせられてたかも~」との証言でした。「おっかけごはん」が全ての子供に悪影響を及ぼすと考えるのは早計でしょう。人はごはんのみで大きくなるに非ず。。 しかし、むしろそこまで自由奔放に好き勝手~に食事さえもないがしろにするほど騒いで、遊んでいる子供たちを見ると、それはそれで潔い。。というか、ここまで「動物性」を全開にできる時代もないだろうから、まあ、いいのか…な?という気になってきます。 きちんと子供をしつけるために、自分の時間や自分の楽しみを犠牲にしているお母さんは立派だし、きちんとしつけをすれば、子供のためには一番いい。 だけどもやっぱりいっつも気を張る続けているのもいかがなものか。 たとえば、レストランに入って、こちらのテーブルでは「おっかけごはん」、あちらのテーブルでは日本人ママががんばって子供を注意したりしているのを見ると、10年、20年後の両子供たちの追跡調査がしてみたくなります。。 日本は島国なので、日本の中でだけ育って生きていれば気にすることではありませんが、こういう風に暮らしていると、子育てや躾の価値観もグローバライゼーションの波にさらされているよなあ。。と感じることもしばしば。 私は子供がいないから、こんなことを考えるのは無意味なんだけれど、でももしもいたら、結局楽なほうに流れそう…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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