ようやく着きました。
昨年の西スマトラ沖地震では、パダン市や周辺地域を中心に、1000人近くの人々が亡くなり、18万戸の家が重度~中程度の被害を受け、全体で120万人の人々が影響を受けたとされています。
パダン市の被害は、もちろん個々の家もあるのですが、政府の建物や病院、ホテルなどの大きな建物の被害がひどかったようです。残っている建物を見ましたが、普通であれば柱のある部分にひび割れの入っている建物が多く、これはきちんと鉄骨などを入れずに建設された建物の特徴なようです。
パダンでは最も高級だったホテルも崩壊してしまいました。最初の地震があったときに泊り客は皆中庭に避難したらしいのですが、本震の時に回りの建物が中庭に向かって倒れこんできて、全員死亡したそうです。
つまり避難の仕方、建物の構造や耐震性の確保で防げた被害ということです。
残念ながらインドネシアは地震大国でありながら、耐震性の確保や、建設のスタンダードが十分に確立されていません。スタンダードはあっても、建設業界にはびこる収賄などの慣習が、工事の質を低下させています。
まあ、この国に限った話ではありませんが。
西スマトラ沖付近にはまだ切れ残っている(?)断層があるそうで、20年以内には次の大地震と津波が来るだろうといわれています。
被害を最小限にとどめる準備が、今から必要です。
今はビーチの近くのホテルに滞在中です。
古いホテルのほうが、耐震的には強固なのだとか…。(なぜに)
でもある意味、こわい。