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カテゴリ:ふるさと
京浜東北線王子駅南口を出て飛鳥山の方へ歩くとすぐに左へ曲がる道が見つかる。 この道は「アジサイの小路」と名付けられた飛鳥山下の線路沿いの遊歩道に続いていて 花の季節には幾種類もののアジサイが一面に咲き駅からも電車からも見る事が出来る。 飛鳥山は江戸時代からの桜の名所であるが今では隠れたアジサイの名所でもあるのが解る。 この道の北側、駅から曲がって入った方は「さくら新道」と呼ばれている。 昭和の古い木造長屋のような居酒屋などが並び一種異様な空間を創り出している。 2階部分の方が1階よりも大きくせりだしていて道に覆いかぶさるような錯覚を覚える。 駅から入ると道の左側のみに長く伸びて建ててあり右側は飛鳥山の裾になっているので 直ぐ後ろを線路が通っているのに昼間からやけに静かな雰囲気の場所である。 つながった数件置きに家の裏へ続く短い路地がありその奥に共同で使うのか水道が見える。 古くは井戸でもあったのかもしれないし、その光景の方が似合うような場所だ。 長屋は全部で3棟建っているらしいが全部がくっついてでもいるような感覚だ。 出来る事なら一軒一軒の家の中を見せてもらいたくなる。 2階部分が大きい為に重心が上にあるような建物からは人の気配は感じられない。 それでも生活している人がいるのは確かで空家とか廃墟とかの雰囲気は決してない。 今では全部の店舗が営業している訳ではなくほんの数軒だけらしいけれど 常連さん達にはたまらなく懐かしい大切な場所であるのではないかと考えられる。 さくら新道は戦後の闇市の時代から始まったらしい。 昭和30年代頃へのノスタルジアが最近は言われているけれど さくら新道に関してはそれ以前の20年代の雰囲気が思われる。 建築としては耐震計画とか全く気にしていないような違法建築ではないかと思われる。 でもこの一画からこの飲み屋街が消えてしまったと考えると さぞかし王子はつまらない街になってしまうのではないかと思ってしまう。 昼間通っただけでもそう考えてしまう魅力がこの風景の中にある。 タイムスリップ空間の一つと言えるかな・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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