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くりごと

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2007年03月31日
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カテゴリ:気持ち

今日3月31日で帰国して丁度一年が過ぎた。

去年の今日午後3時頃夫と二人で成田に着き新しい生活が始まった日とも言えるだろう。

この日を境に足掛け26年に渡る海外での生活が終わった事になった。



この一年間時間の過ぎるのが余りにも早く毎週毎月驚く始末であったけれど

久し振りの日本での生活にすんなりと何の問題も無く滑り込んだ訳でもなかった。

年に5回とか一時帰国をしていたにも関わらずいざ生活してみると

思っていたとは違っている事や考えもしなかった事などが沢山あったし

早く過ぎる時間の狭間では数分間くらいのどうしょうもない退屈も沢山あった。



いざ帰るまでは25年間出来無かった事や行かれなかった所や見られなかった物など

ああしようこうしようと沢山の抱負や希望や計画があったものだ。

しかし実際に生活が始まるとどんどん移り行く季節に煽られ焦るばかりが先立ってしまい

この一年間結局殆ど何も計画通りになど事が運んでいない事に気付かされれている。



人の頭は都合良く出来ているから想像していた時には次から次へと思いつき

あたかもそれをどんどんこなして満足に浸る自分しか思い浮かべられなかった。

一年間都内だけでもあちこちにある縁日やお祭など全部に足を運んでみようかとか

季節毎にちょっとした日帰り旅で知らなかった近い日本を探しに行こうとか

勝手な計画は殆どというよりも全くに近く実現できなかった事に呆れてしまう。

やはり先走って勇み足になり出かけられないとか今行かなくちゃとかの焦燥が多かった。



去年の今日香港を発つまでの2ヶ月間ほどは引越しなどの忙しさと

帰国してからの生活への希望に満ちた気分から

去ろうとしている16年近く過ごした香港への郷愁も愛着も感じる事は無かったと言える。

そしてその年月を振り返って懐かしくなる事への何気ない憎悪の気持ちすらあったようだ。

それほど私は日本に帰りたくて恋焦がれていた。



一年間という時間が過ぎてなんとなくその理由がおぼろげながら自分で解って来た気がする。

香港は確かに懐かしく良い場所であるけれど初めから永住なぞは考える場所ではなかった。

それでも半分以上の時間を子育て中心に過ごして非常に貴重な時間を過ごしたものだ。

だけど成長した子供はそれぞれの道へ巣立ちあの頃の煩雑さと供に明るく賑やかで

忙しくても一日中人声が絶えず楽しかった日々は二度と戻って来ない。

子離れが非常に遅い私にとって子供が独立していなくなり

夫と二人だけですごした「以前は」子供も一緒に住んだあの家が

懐かしさよりも寂しさと悲しさの象徴の場になってしまっていたからかもしれないと思う。



今素直に香港が懐かしいと言える。

決してあの場所に戻って住んでみたいとかは思わないけれど

何も目を背けるような必要は無い場所なのだと確認できたのかもしれない。

毎朝会社へ出かける夫とパートに出る自分とが

子供がいなくても毎日ちゃんとしたテンポで時間が過ぎて行ってたあの頃。

毎日の時間の使い方が180度変わってしまった今、あの生活が懐かしいと思う。



こうやって人間は老いて行くのだろうと納得したのかなぁ・・・。

気持ちの上から油が抜けたのかもしれない。

一年は早かったけれど中身は思っていたのとは違っていたけれどそれなりに濃い時間だった。

明日からは帰国2年目の日々が始まる。

焦る気持ちや逸る気分をなんとかなだめて落ち着かせないといけない私だ。

桜の花は来年だって咲くんだから・・・そう達観して気ばかり焦る自分をなだめて行こう。








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最終更新日  2007年03月31日 18時48分18秒
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