残暑見舞

2007年08月14日

(34)

カテゴリ：生活環境/季節

炎天下の強い光を負けずに跳ね返せるのは自然の色彩だけだ。
夏の初めに植えてから見事にずっと満開でい続ける小さい花達が愛しい。

そんな猛暑の続く中、小さき物達の訪問があった。

ho1

吟に遊ばれて死んでしまったら可哀想なので急いで見付からないように取り上げて、ついでに少し私達と遊んでもらってから放して上げた。

ho2

この子は何故か２日間同じ場所に同じ姿勢で留まっていたのだけど、
もしかして２日間飛び立たずにそこに居続けたのだろうか

でっぷりと立派なこの方はエアコンの室外機の横にじっとうずくまっていた。
放っておいたら干からびてしまわないかと不安になって水をかけてあげた所のそのそと歩いて行ってしまったそうだ。

昔からガマガエルは家の守り神などと言って大事にして来たので
このお方も大切にしてあげないといけないね

前の神社の林では耳が塞がれたように感じる程の蝉時雨

暦の上では秋だとは言え猛暑の空は何所までも高く青く、

夜になっても下がらない熱気に昔の夏の夜を懐かしく思い出させる

昼にうんと暑くても、夜には風がひんやり感じ

お風呂上りにシッカロールを叩いた肌に気持ちよかった。

昔、日本には夏の夜の匂いがちゃんとあった。

あの頃の夜聞こえていた音

虫の声と供にあっちの家から聞こえる生活の音や話し声、

テレビの音や家族の笑う声や水道の流れる音、お風呂場の水音

風鈴の音、ガラガラという引き戸の音、器の重なる音やガラス戸の音。

野良猫の鳴き声や赤ん坊の泣き声とあやす声など・・・。

開け放った窓に吊るした簾越しに聞こえてくる近所の音。

夏の夜の香りもちゃんと覚えている。

魚を焼く匂い、醤油を煮る匂い、

蚊取り線香の匂いやシッカロールの匂い。

昔季節が今よりもっとくっきりとした特徴を持っていたように思う。

それぞれ強い個性を持った四季だったと思う。

自分達がもっと便利でもっと快適でもっと楽になりたい・・・、

そう願って実現させて来た事で功利的な視点で考え作った生活に

情緒面での支えがどれほど大切だったのかを忘れて走ってしまったようだ

理論で位置づけられない自然界からの精神面への大きな支えがあった。

日本独自の生活文化が全部無くなってしまう事は無いだろうと思う。

但し薄れて行ったり欠けて行ったりする部分は沢山あるだろう。

目をつぶればあの頃の音や情景や匂いや懐かしさは感じられるけれど

それはどうにも言葉にも映像にも出来るようなものではなく

投影する為の言葉を充分に持っていない自分をもどかしく感じる。

残暑お見舞い申し上げます。

本当に一雨ざっと夕立が欲しいと毎日思いませんか

あちこちの植物が乾いて水を欲しがっていますね

大雨が降って気がつけば朝晩の気温が下がって秋がすぐそこに・・・、

そんな声を聞きたくてしょうがない毎日を過ごしています。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

最終更新日 2007年08月15日 01時11分59秒
コメント(34) | コメントを書く

[生活環境/季節] カテゴリの最新記事