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カテゴリ:気持ち
今日大切な友達あけみのお通夜に行ってきました。 突然の心臓発作で意識不明になり救急救命センターに運ばれて 意識が回復しないまま一昨日の朝あけみは逝ってしまいました。 昨日は納棺されて安置されている実家に会いに行ってきました。 そして今日がお通夜で明日が告別式という次第に決まったのです。 あけみはとうとう一度も目を明ける事も叶わないまま旅立ちました。 私は何も出来ずに祈るだけで2週間を過ごしてきました。 あけみ本人が一番何故、と叫びたかった突然の出来事だったでしょう。 昨日まで同じ時間が流れて明日につながる筈だったのに 突然何の予告も無しに訪れて驚愕の事実となってしまった死でした。 安らかに眠って欲しいとか何時までも忘れませんとかの言葉に出来ない あまりにも急で理不尽な突然の事故でした。 周りの人々はただ呆然と驚き慌てるだけでどんな言葉や慰めも無い、 理由も納得もいかない48歳の別れでした。 お通夜やお葬式の手続きの中で、残った人間の為の様々な行事やしきたり、 でもそんな儀礼的な事で言ってはいけないような気持ちで、 心の中がいらだちと悲しみと怒りとでごちゃごちゃになっています。 もし誰かが若いのに気の毒にとか可哀想にとか残された子供が不憫で、 とかの言葉を言うなら私は耐えられないような気持ちでいます。 単なるありきたりな慰めや上っ面な悲しみを言葉にして欲しくない、 出来るなら黙って送ってあげて欲しいような気持ちで言葉になりません。 この2週間夫が何も難しい事や慰めを言わずにそっとしていてくれるのが この上なく有難いと感じています。 私は自分が精神的に一番辛い時期、香港と日本とをどうしょうもないジレンマの中で行ったり来たりしていた頃、あけみが大きな心の支えとなっていた時期がありました。 わがままを言って困らせたり叱られたり一緒に泣いてくれたり、飲んで騒いで笑ったり、あけみはずっと隣にいてくれた大切な人でした。 ぶつかり合ってけんかする事も沢山ありました。 きつい事を言われて死にたいほど辛い思いをした事もありました。 それでもあけみは近くにいて私を支えてくれていた大切な人でした。 完全帰国となって一時帰国とは違う環境での生活になった頃、どうしても相容れる事が出来ないような理解し合える状況から離れた状態となり、絶望の内に疎遠となるしか無い道をそれぞれが進む事になり、あけみとの関係が大きく変り、そのまま話し合う機会がなくなっていたこの頃でした。 どうしても理解し合えない、どうしても譲れない、そんな生活環境の隔たりが私たちの間に残ったまま、修復の機会を持てない状態のまま、あけみが逝ってしまいました。 私達の間にあった溝は五年や十年の長い時間をかけなければ修復は出来ないようなものだったと考えていました。 そして私は永久にあけみとその関係を取り戻す機会を失ってしまいました。 考え方や生き方の違いを持ってしまった事に対しては後悔はありません。 これはどうしょうもない私達二人の間での問題であって、お互いの譲歩や妥協でどうなるものでもない程大きな事だったからです。 でも私はやはりあけみに対して冷たかったと今思うようになりました。 がむしゃらに行動出来る状況になかったとしても、あけみを捨てるような状態になった事は否めません。 今日ようやく私は素直に号泣する事が出来ました。 涙は止まる事を知らず、慟哭を抑える事も出来ずに亡き友人の名前を呼び続けました。 謝って済むとかいう事では無いのです。 何がどうなれば良いとかでも無いのです。 どうしたら良いのかなんて答えは絶対に出てきません。 ただただ逝ってしまったあけみが恋しくて恋しくて呼び続けるしか出来ませんでした。 それは病院や納棺した後やお通夜の席では抑えられて自分でも知らないほどの劇的な感情でした。 何も解らないのです。 ただただあけみが恋しくて会いたくて悲しくて納得できなくて泣けるのです。 返す事が永久に叶わない感謝の気持ちを、急ぎすぎた命の終焉を、何故と叫んでも叫んでも誰も何も答えが変りません。 道を歩けば自転車で通りすがる人があけみにそっくりで振り向いてしまう。 道端の桜の木が硬い蕾を北風に震わせているのを見て、あけみはもう花を見られないのかと思い・・・。 もうすぐ2月1日の誕生日だったのにお祝いも出来ないのかと涙が溢れて・・・。 明日私は彼女を完全な形で送り出す儀式に出席します。 誰の為でも世間体の為でも義務でも何もなく、私は自分の為にとの傲慢な気持ちからじゃなくあけみを送ってあげたいのです。 果たしてきちんと送ってあげられるのか不安です。 送りたくなんかないのです、こんなのってありえない事だったのに! 私はあけみに永遠に何も返す事が出来ないじゃない、 何でとかどうしてとかどうしたら良いのとかそんなのじゃないんだけど、 一体私はどうしたら良いのか解らない。 あけみが恋しい、もう二度と会えないなんて嘘だろ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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