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カテゴリ:生活環境/季節
早く早くと急かされるような気持で、長い間の憧れの地へと出かけて来た。 埼玉県幸手市にある権現堂堤だ。 ここの春の風景は多くの写真で紹介されていて、見た事のある人は多いと思う。 まさに春の日本の原風景の一つと言える素晴らしい光景がここにある 朝カメラを準備して駅まで歩く途中で、同行者は何に腹を立てたのか(いまだに私は解らない)、家を出て数分歩いた所から引き返してしまったコノヤロー せっかくの時間、何を拗ねているのだかこちらこそ腹立たしいけれど、花の季節は待ったが利かないので、予定を変えずに一人で出かける事にした 知るかあんな奴 春爛漫の陽気なのに、糞親父のせいで気分が害されてしまったので、車中ずっと腹の中で毒づいてやったぜ 日暮里から常磐線に乗り換え北千住で降り、東武線に乗り換えて45分。 二つ手前の東武動物公園までは東部伊勢崎線になっているが、幸手駅は東武日光線になっている。 関東平野はひたすら平で電車からの景色はそれ程面白いものではない それでもちょっとした小旅行気分で郊外に出るのは心が軽くなる・・・糞ったれがと罵りながらだけど 幸手駅に着くと、高い建物など何も無い場所なので空が驚くほど広く見える。 この時期、駅前から目的地の権現堂堤まで巡回バスが出ているのだけれど、天気は上々の吉だし歩いて行くことにした 駅前の案内所では堤への道を解り易く書いた地図などが用意してあった。 幸手の桜祭りはこの日の前日9日までなので、混み方も少しは良いのじゃないかとわざわざ選んだ10日だった・・・なのにさ、バカヤローが せっかくこんなに気持ちの良い日に素晴らしい景色を見に行こうって予定立ててたのにさ、短期は損気って言うぢゃない 良いもんね、私一人で満喫してやる 堤まではたっぷり30分は歩かなければならなかったけど、あちこちに様々な春の様子が見られて飽きる事も疲れる事もなく行かれた 旧岩槻街道、国道4号線に沿って歩いて行ったのだが、私の家の前も旧岩槻街道である。 これは日光御成道とも呼ばれる日光街道の脇街道で、この幸手宿で日光街道と合流している。 江戸時代将軍が日光東照宮に参内した時には御成道と呼ばれたこの旧岩槻街道を辿った。 一般の旅人が草鞋脚絆がけで我家の方から歩いて来た道なのだと思うと何やら感慨深いものだ 多分に漏れずこの古い宿場町も寂れた雰囲気があり、シャッターを締め切った仕舞屋も多かった。 しかし立派な土蔵が奥に見える大きな構えの農家などが健在で、この平らで広い土地一帯が、手入れのされた農耕地帯だった事が窺われる 堤が近くなり最初に見えてきたのは、広い空に雄々しく泳ぐ鯉のぼりだった。 乾いた風が強かったので、久し振りに仰ぐ鯉のぼりは気持ちが良かった 遠くに見える桜並木が権現堂堤の一角である 平日だったのに結構沢山の人出があり、春休み中や週末がさぞ混雑したであろう事が想像出来る。 さて、これぞ美しい日本の春の景色だという場所に辿り着いた。 長い桜並木の堤の下が、一面の菜の花畑になっているのだ もう言葉も何も出ない程の美しさだった 夢の中の世界のように、鮮やかで明るくて優しくて、そして何故か嬉しくてしょうがなくなるような光景 長い間憧れて止まなかった風景を目の前にして、うろたえる程の感動に浸る事になった。 だから一緒に来ようって思ってたのにさっ、馬鹿め見損なっちゃうじゃないか、だってこの景色は春のほんの一時しか見られないんだから~ 大バカ者、あほんだら、糞ったれ、頑固爺・・・思いつく限りの罵声を心の中で浴びせながら溜飲を下げる私だったハハハ この素晴らしい景色を小さくした写真ではなく、実際に見渡す限りのサイズで見た私は果報者 説明なんていらないくらいの美しさなので、写真を何枚か載せてみよう。 ちょうど真ん中辺りにいたので、左側を写すとこうなる 右側にも延々と続く花色の洪水 ほんのりと風が香るのは桜なのか、それとも菜の花なのだろうか かそけき香りなのだけど確かに感じる。 菜の花の匂いなんて知らないけれど、これほど沢山一面に咲くと香るのだろうか。 桜は満開時、風に香るのは知っているのだけど、もしかしたら両方の花が命を寿いでいる香りなのかもしれない。 権現堂という社がある訳ではなく川の名前から取った地名なのだそうだ。 現在の権現堂堤には1kmにわたり約1000本の桜が植えられていて、その堤の南側一帯には菜の花が鑑賞用として植えられている。 人の手によって楽しむために造形された風景なのだけど、この自然の美しさには春の恩恵そのものを感じざるを得ない。 息を飲む美しさ、言葉に言い尽くせない素晴らしさ、どれ程の称賛の言葉でも足りないような気がする 桜の薄紅色と菜の花の明るい黄色と葉の黄緑の色彩は春そのものである 菜の花畑の南に中川が流れていて、そこを渡ると行幸湖(みゆき湖)があり、その岸部にも遠く桜並木が美しい とにかく幸手駅を降りてから空がものすごく広い 関東平野の大きさを垣間見るような気分である。 乾いた風が時折砂ほこりを舞い上げるのだけど、それよりも桜の花びらが雪のように降り注ぎ、小さい旋風となって地面を舞う様も美しかった。 再び菜の花畑に戻って、再びの溜息を吐く これを見なくちゃ勿体無いつぅもんだろーがよーと再び毒づく いくら見ても見飽きないとはこの風景だろう。 まるで夢の中の世界、そこに本当に私は立っていたのだぞ この季節の美しさだけではなく、水仙や紫陽花も有名だそうだけど、私がもう一つ見たいと思ったのは、秋に土手一面に彼岸花が咲き揃う頃だ。 彼岸花、別名曼珠沙華、お彼岸の頃墓地によく咲くとの事で嫌う人も多いようだけど、この花の自然の真赤な色はさぞ圧巻だろうと思う。 土手の並木道を行くと、桜の枝越しに菜の花畑が見えてまた違った美しさである。 菜の花畑の反対側には屋台の店が沢山出ていて賑わっている。 どっかの誰かさんだけが拗ねてこの美しい春の恩恵に預かれなかったんだぜ勿体ないね~ 人々は花見を楽しみながら三々五々春を満喫しているようだった。 喉が乾いたせっかくのお花見だもんこれだよね 太陽の下を沢山歩いて感動して楽しんで、空気が乾燥していたからものすごく生ビールが美味しかった ざまぁみやがれ、私だけ一人でこんな良い思いしちゃったもんね 現在は平和にしているので心配ご無用・・・って別に心配してないか 但し未だに原因が何だったのかは解らない、お互いあの日の事には全く触れていないのさ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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