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今日は群馬県北部にある沼田市へ行って来ました。 父の持っている古い家があるのですが、老朽化の上去年の震災の影響で、壁が崩れたりして今は住める状態にありません。 この家に49年前に買って貰い、長い年月を一緒に過ごして来た古いピアノが置いてありました。 5歳の時に前橋で初めて家にやって来たカワイピアノです。 その後東京に引っ越し、数年後沼田に引っ越し、そして再び東京へと運ばれました。 この15年程は、もう誰も殆ど弾かない状態で、場所を取ってしょうがないと両親が再び沼田へ送ったままになっていました。 それでも夏休みに子供達を連れて沼田に行った時には、時々蓋を開けて遊んだりしていました。 この数年、家の老朽化で殆ど泊る事が無くなっていましたから、可哀想にこのピアノは、雨戸の閉まった暗い部屋に他の道具などと一緒に置きっぱなしになっていたのです。 去年の大震災の時、あちこちの壁が崩れたり、水道管に穴が開いて元栓を開けられなくなったり、挙句に放射能が降って結構な線量のある場所になってしまいました。 何時かは建て直して私の終の棲家にしたかった・・・・。 その夢も原発事故により御和算になってしまいました。 何年も消える事の無い放射能、数値の高い所ではいくら新しい家を作ったとしても、次の世代の子供たちへ受け継がせる事をしたくなかったのです。 ピアノは今日運び出されました。 運送屋さんが来る前に、本当に久しぶりに蓋を開けて弾いてみました。 調律をしていないピアノですから、多少音が変な感じがします。 それでも往年の響きは変っていません。 すっかり動かなくなった指でも、以前と変わらない音がしたように聞こえました。 母や姉は塩でも盛ってお礼をして欲しいなどと言いましたけど、私流のやり方は「最後に弾いてあげる」事でした。 運送屋さんは二人でとても優しく大切にピアノを運び出してくれました。 引き取ってくれた業者は愛知県の会社です。 そこへ大切に送り届けると約束してくれました。 ピアノの引き取りはいくつもの業者が行っています。 ネットでそれぞれにピアノの製造年や型番を伝え、引き取りを見積もって貰いました。 比較的新しいピアノなら、買い取りをしてくれるからです。 私のピアノは1963年製で、もう値段が付けられる製品じゃないそうです。 いくつかの業者からは、引き取り料金が発生すると、9000円で引き取りますという会社や、21000円かかります、という会社もありました。 今回私が頼んだ会社はグランドギャラリーという名前の会社です。 買い取りは出来ないけど、引き取り料や運賃はすべて会社持ちだと言われました。 メールのやり取りで、思い出深いピアノなのだから大切に扱いますと嬉しい返事をしてくれたのです。 こちらでは修理再生をして中古ピアノとして販売しています。 売れない製品でも寄付という形で生かしてくれるそうです。 トラックに乗せて埃を払い、柔らかな布団のような物を被せた後、動かないようにしっかりとベルトで固定される行程をずっと見守りお別れして来ました。 私のピアノは静かに運ばれて去りました。 どうか次の命が吹き込まれますように・・・・。 ところで沼田へは私がずっと運転して行きましたよ♪ 関越道を通って(休憩を入れて)約3時間ちょっと。 帰りも半分は私が運転しました、エッヘン! 大分運転に慣れて来ています(偉い偉い!!)(^0^)/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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