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くりごと

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2014年01月08日
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今日は用事があって滝野川の保健所まで行って来た。

行きは京浜東北線を使い上中里で下車。

駅から切り通しになった蝉坂を久しぶりに上った。

この坂の街路樹は珍しくサルスベリで、真夏には花盛りの坂道になる。

今はつるんとした幹だけが並んでいる。

坂から見上げる平塚神社の背の高いイチョウにも今は葉が無く、冬の青い空が広がるだけ。

今日は夕方から雨になるそうな、青さの中に僅かに鈍色が混ざったような色彩だ。

久しぶりに通るこの道で、自分の心がとても弾んでいるのにちょっと驚いた。

何かとってもこんな景色が好き^^

右手に平塚神社、左手にはそうだ城官寺があったね。

坂を上りきって信号を渡れば大好きな無量寺がある。

帰りは家まで歩いて行こうっと・・・。






昨日は長男の奥さんが今年本厄になるので、西新井大師に代参してお守りを貰って来た。

バスを使って家から約30分で行かれる近さなんだもの^^

環七を走るバスから眺める足立区の景色。

なんだかゴチャゴチャして埃っぽく見えるし私は住みたくないな・・・・と思っててふと気付いた。

北区だって通りすがる人の目にはこう写ってるに違いないってね。






滝野川界隈から西ヶ原~王子~十条へと歩いて帰った。

ほら、昨日みた景色とは全く違うでしょ!

北区って足立区よりもずっと良い場所だよ(笑)

そりゃそうだ、生まれ育った地域だもの、それぞれの景色に愛着があるからだ。

足立区に住んでいる人には正反対で同じ事を感じられるんだろうね。






それにしても本郷通り沿いの景色はとても良い。

時間の流れの中でどんどん変わって来ているのだろうけれど、飛鳥山に江戸の町から花見だの物見遊山で訪れた人々が通った頃からの土地。

平塚神社だってそうだけど、渋沢栄一が地元民と一緒に頑張って残した西ヶ原一里塚もあるし、隣には七社神社の大きな鳥居が見えるじゃない。

飛鳥山付近で板橋道に分かれて中山道へもつながっていたから、この辺りの古さは只者じゃない(笑)

私にはそんな時代の街道が見える気がする。

舗装されていない道を草鞋履きでゆっくり歩く人々や馬を引く人の姿も。

飛鳥山は武蔵野台地の端っこにあるからさ、遠くに筑波山だって見えるのは今も同じ。

建物ばかりが広がる向こう側に、目を凝らせばずぅっと向こうまで田んぼが広がってるのが見えてくる。





懐かしくて大好きだよ^^

北区って名前は野暮ったくてつまらないけど、この場所が大好きだ。

横丁を覗いて見える古井戸だったり、塀の上で槍を立ててる猫だったりも・・・。

狭い間口一杯に並べた草花の鉢が干からびていたって良いさ。

埃が溜まって色が変わったような「絶対に売れてない」だろう店のショーウィンドーだってね。

全部私には懐かしくて暖かく感じる故郷の景色だ。

通りすがる人にはとってもつまらなくて面白くない風景。

絶対に住みたいなんて思わない場所。

でも私には堪らなく愛おしい。





歩きながら思う、明日になれば「今」ここを歩いている事が「過去」になって「思い出す」光景になるんだって。

そして今まで何度も何度もそう思って歩いていたあの時間が、皆過ぎた昔の「思い出」になって、「あの時こうなるって思ってた」って実感する・・・変かな私は?(笑)

そうやってふと思い出す懐かしい光景は、極々日常のなんでもない場所を歩いている自分の事が多い。





新婚時代近くに住んでいてよく出かけた石神井公園よりも、アパートに近い道路沿いの景色だったり・・・、

クリスマスの飾りを毎年見に行ったニューヨークの街よりも、家の窓から遙か遠くに小さく小さくうっすら見えたエンパイア・ステートビルのシルエットの方が懐かしい。

バックヤードに溜まった大量の落ち葉をかき分けて棒を振り回す子供たちだったり、そんな時に見上げた空高く小さくみえたジェット機の光る機影だったり・・・。

賑やかな香港のネオン街じゃなく、毎日通ったショッピングモールへの蒸し暑い道筋の方が懐かしい。

東南アジアのりゾートの植え込みより、香港島のマンション群の壁を背に揺れていたブーゲンビリアの花だったりする。

懐かしい光景ってのは、その人の頭(心)の中にしか存在しない儚いものなんだよね。

どんなに説明しても誰にも同じには見えない。

考え方や思い方、経験や感動の度合いが人それぞれ違うから。

私が生きているから、この光景にも血が通って息づいているけど、私がいなくなったら無になってしまうんだね。

人は誰でも独自の光景を心に持って生きているんだね。

世界中の人の持つ光景はなんて膨大な量なんだろう、考えるだけで圧倒されそうだ(笑)






旅行で感動した景色は「思い出」として沢山残っているけど、懐かしい思い出は「風景」というよりも「光景」って方が似合ってるような気がする。

景色と一緒にその頃の日常が敷き詰められているからかもしれない。

旅で訪れて眺めるだけでは、感動してもその場で自分が織り上げた時間が伴わないからだろうか。

「詰まらない風景」を「懐かしい光景」に変える、それが「そこに住む」という事かな。

堪らなく愛しい場所。

言葉で言い尽くせないし表現し尽くせない。

私はね、こんな場所かもしれないけど北区が大好きで懐かしくて、絶対何時か戻りたいってずっとずっと思っていたよ。






やっぱり私はここから完全には離れられないなって思う。

だけど今日、上中里の駅で素敵なポスターに足が止まってしまったよ^^

白馬村、八方尾根・岩岳・栂池高原スキー場のポスターだった。

真っ白な白馬三山をバックに撮った写真。

あぁ私はここも大好きでしょうがなくなってる(笑)

七二会にも「住んでいる」から、新たな愛着を感じる場所が構成されつつあるようだ。





そんな事をつらつらと考えながらずぅっと歩いてた。



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都電荒川線の線路。ずっと先に池袋サンシャインビルが見える。
こんなゴチャゴチャした街並みでも好き^^
あの辺を曲がると美味しい最中のお店があるとか、あっちの線路際にはこういうお寺があったりって皆知ってるのが嬉しいんだよね。



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飛鳥山下、明治通りの交差点。
あの交番は前はこっち側にあったのを知ってる^^
飛鳥山の上がどうなってるかも知ってる、D51だってあるんだよ♪
ほんの些細な事だけど知ってる事が沢山あるってのが嬉しい^^






頭の中に湧き出て来る思いの洪水に、溺れそうになりながら、私は何時でも一人黙々と歩いている。










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最終更新日  2014年01月08日 18時53分47秒
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