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カテゴリ:現代詩ー戦い
他人って
どういうことなんだろう 他人の反対って 自分? それでは身内ってなに? 他人と自分と身内 切り離されているのが 他人 乗り移ろうか と思わなければ なにを感じ なにを考えているのか わからない 切り離さないと 病になっちゃうのが 自分 だからといって 切り離すことは容易じゃない 瞬間接着剤で 張り合わせた板のように 剥がすに剥がせない 無理やり 剥がそうとすれば これもまた 病になるかもしれない 切り離すことができないのが身内 身の内側に在るということ 自分と一体でありながら これまた 自分じゃない 他人と自分と身内 もしかすると ぼくは 他人に対して もがいているのじゃなく 自分の内側で 身内ともがいているのだろうか 他人は神の目だ 他人によって もしかするとぼくは 救われる 他人と自分と身内 自分が他人に乗り移る すると 他人が自分になる いままでの自分が他人に見える 自分と他人が 入れ替わる しかし 身内まで届かない 入れ替わった他人の 内側の身内まで 届かないんだ 身内 ぼくから身内を取り除いたら 自分のすべてがわかる わけではないんだ ぼくの内側に 身内が在って そうして ぼくは ほんとうに ぼくなんだろうかと 時々思う そんなわけで 他人に 乗り移っただけで 簡単に 他人がわかるわけでもない 他人と自分と身内 他人って どういうことなんだろう よそのひと 躓いて 怪我をして 崖から転落して 傷だらけになっても 他人 ぼくじゃないし ぼくの身内でもない 他人の痛み ぼくの痛みじゃないし ぼくの身内の痛みでもない 神の目だ もがいている もがいている ぼくが ぼくの身内が ぼくの内側の身内が ぼくと身内が ぼくとぼくの内側の身内が もがいている もがいている もがいている もがいている 神の目だ 他人 ぼくを切り離して 他人 ぼくとぼくの内側の 身内を 切り離して 他人 ぼくと身内を切り離して 他人 神の目だ ときどき ぼくは 他人になる 死が いともたやすく 手に入る お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/04/18 07:37:11 AM
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