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カテゴリ:現代詩ー戦い
ああ
ぼくは 椅子に座りたい その椅子は やわらかくない けっして安楽椅子じゃないんだ かといって死刑執行の 電気椅子でも ないんだ 学校の椅子 でもない 会社の 椅子 でもない 適度に硬く そうして ぼくのスタンスを 常に一定に 保ってくれる 椅子がいい その椅子は ぼくを待っていてくれるんだ ぼくがいつでも 臨戦態勢で 動いているから 待っていてくれるんだ さあ おいで と手を広げて 待っていてくれるんだ マイ・椅子よ ぼくを支えておくれ いつでも待っていておくれ マイ・椅子よ ぼくのスタンスの在り処 それは 椅子に支えられ 臨戦態勢で 動いている きっとぼくは その椅子に座ることはないんだ 座ることのない椅子が ぼくの目の前にある けっして 座られることのない椅子が いつもぼくを待っていてくれるんだ だからぼくは 動ける だからぼくは 動けるんだ 臨戦態勢で 動けるんだ 椅子 椅子 椅子 あなたは きっと 待っていてくれる 表面的なだけなんだ そう 表面だけなんだ ぼくに 恨み言を言うとき あなたは果たせなかった あなたの夢 きっと ぼくを恨んでなんか ほんとうは 恨んでなんか いないんだ 椅子 椅子 マイ・椅子よ ぼくを 待っていてくれる ぼくは動いているから きっといつか きっと ぼくは あなたに受けとめられることになるんだ きっといつか 待っていてくれるから マイ・椅子よ ああ ぼくは その椅子に座りたい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/06/17 06:43:14 AM
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