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BJだいち

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イチコ@ Re:優越感に浸ったことがあるだろう。きみも。(10/17) まさにご意見的を得ている部分があるなぁ…
たっき~@ Re:ベビーフェイスでね(02/06) 同感でごじゃぁますだ。 なんかスラン…
あきら@ なんと。//感謝。。 二回もやるのかぁぁ。 たしか。。 前日…
BJだいち@ Re:たのしかったよー。(02/06) あきらさん >1/27。たのしかったよー。 …
BJだいち@ Re[1]:バカ バカ(02/08) エミさんさん >ごめんなさい > >ご…
2008/06/16
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カテゴリ:現代詩
裁断1

裁断機の刃が
紙の束を
裁断する

バッサリと
裁断された
詩集が
真ん中から 真っ二つになった
詩集が

音(おと)を出す
その音(おと)は
作者の肉声ではなく
紙の音(ね)だ

疼いた虫歯を 抜いた
そんな爽快感と空虚感で
新たな朝を迎えたが

空腹感というものは
やっぱりあるものだ

いつもの朝のように
そ知らぬふりをして
掃除をする

あたまが重い

裁断機のことが
付き纏ってくる

嫌われ者じゃないけれど
いのちって
こんなにも儚(はかな)いものなのか
 
ことばが足りない
もっと

ことばを
どうにかして

ことばを
なんとかして

ことばを

交さなければ

バッサリと

裁断

されてしまうだろうか

裁断2

裁断機で いきなり
裁断された
首を

眺めて

爽快な気分だ

しかし あの裁断機は
どこに仕舞ってあったんだろう

だれかが出してきて
いきなりだ

首が なくなった

裁断3

裁断機で 
裁断しちゃった

あっは
重い裁断機 持ち出して
あいつを 乗せた
眠っているあいだに
首 に 刃あてて
全体重を
アームにかけて
思いっきり

裁断 しちゃった

あっは
ぶっ飛んだ あいつ 首

あっは
首 ごろんと なった

裁断4

ことば が ない
ほど 鮮明

裁断機

そこに 存在している

されたものの
断面が
ざわざわと 波だっている

微かに
聴こえる
紙の音(ね)は 暗い
殺虫剤で苦しんだ 断末魔の虫の声 みたいだ

青空だ

巨大な 裁断機
振り下ろされる 鋼鉄製のアームの
鈍色(にびいろ)
刃先の ギラリ

ことばを断罪する なんて!

裁断5

あっは
裁断機 好き だ

ぼくは 興味深々
あっは
裁断する行為って
ぼくの存在をかけて
体重かけて

裁断って

ぼくの趣味に 合う
あっは

裁断機
その重量が
ぼくを励ます

どどっと積み上げられた
詩集の束
どどっと積み上げられた
ことばの学校

裁断機に
かけちゃう

あっは 好きだ
裁断する行為

裁断機の鋼鉄
その重み

あっは
ぼくは 好きだ

裁断6

受け取れないものの総称
それを
ことば という

裁断機が ある

だから 裁断する

快感が 奔(はし)る
!!!!!

受け取ってやれよ
なんて
言えやしない

ぞくぞく
快感が 奔る 奔る
!!!!!

にんげん 裁断機
むしろ それが常態か

ならば
ことばを

生み出すしかない あくまでも ことばで
断罪する





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Last updated  2008/06/16 07:34:08 PM
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