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2016.03.24
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カテゴリ:映画(く)

今回の一言
こんなクソジジイは死んでしまえばいい!怒

2002 ニュージーランド
ドラマ

監督
ニキ・カーロ
Cast
ケイシャ・キャッスル=ヒューズ
ラウィリ・パラテーン
ヴィッキー・ホートン
クリフ・カーティス
グラント・ロア

ストーリー
ニュージーランドの海辺の村ファンガラ。
この村は昔からマオリ族が多く住み、古き伝統を後世に伝え護り、暮らしていた。
そしてマオリ族は昔から一族の長男の中の誰かを新しい族長として系譜を受け継いできた。
現マオリ族の族長コロの長男ポロランギは結婚し、妻がやがて妊娠。
一族は長男の誕生を心から願っていた。
そして双子の女の子と男の子が産まれたものの、残念ながら男の子とポロランギの妻は出産と共に命を落としてしまう。
悲しみにくれるポロランギだったが、コロは「次、頑張れ」と語る。
愛した妻と産まれたばかりの赤ん坊が死んでしまったこの時にまでそんな事を言う父の事が耐えきれなかったポロランギは、敢えて女の子の名前に誇り高き祖先パイケアの名前を付けた。
コロの妻フラワーズと次男のラウィリは、初孫、初姪としてパイケアを可愛がった。
特にラウィリは次男だった為、コロに相手にされなかった過去があり、産まれたばかりのパイケアと自分を重ねて見ていた。
しかしコロは産まれたばかりのパイケアの顔は見たくないと一度抱いたきりだった。
やがて成長し、少女になったパイケア。
ポロランギはパイケアが産まれてすぐ悲しみにくれ、村を出てしまった為、パイケアはコロとフラワーズと暮らしていた。
月日と共にコロのパイケアに対する態度は軟化したが、そんなある日、ポロランギが帰ってくる。
コロはやっとポロランギは悲しみを乗り越えたのだと感じ、ポロランギの新しい嫁候補として、パイケアの学校の女教師を紹介した。
しかしポロランギは今、ドイツで暮らしており、現地の女性と恋に落ち相手が妊娠中だと話した。
どこまでも期待に反するポロランギを怒鳴りつけたコロは、パイケアの事もあんな娘要らないから連れて行けと話す。
パイケアはポロランギとドイツへ渡る決心をし、コロはポロランギを諦めて一族の長男を集め、伝統を伝え、テストをし、合格者を次の族長にしようと動き始めるのだった...。





感想
今回の一言はお口が悪かったですが、本当にコロはクソジジイです!!
ザ・昔の人!って感じで、伝統だの何だのにうるさくて、長男ではなかったパイケアに対して冷淡です。

伝統を守る事や後世に伝える事は悪い事ではないですし、むしろ現代社会において残していきたいものですね。

しかしコロの場合は厳格すぎる!!
つーか、もーあれじゃん!
盲信してる狂信者じゃん!!
キモいんだよジジイ、死ねっ!!とか思ったり思わなかったり。笑

そんなクソジジイにも関わらず、おじいちゃんとして彼を慕うパイケア。
コロに認めてもらおうとあの手この手で頑張る健気な少女です。
あんな小さな少女に「私が女だからいけないんだ」なんて言わせるなんて、本当にどーかしています!!
そんな風なものさしで人を測るなんて、もうマオリ族なんて滅んでしまえばよろし。怒

伝統的なダンスは昔「世界の果てまでいってQ!」で手越君と宮川が踊ってたのと同じかな?
すんごぃ遠くの世界の話に見えますが、そう考えると今でもちゃんとあるダンスで現代を舞台にした映画なんですよね。
面白いですね。笑

とにかくコロが本当にクソジジイでイラつきっぱなし、パイケアの健気さに胸を打たれっぱなしなんですが、残念だったのは中途半端にファンタジーな事です。
鯨と通じ合ってるらしいんですが、ちょっとその辺のニュアンスが入ってくるたびに冷めてしまいます。
ドラマならドラマのままでも十分イケそうな作品だとおもうのですがね。

でも山場のパイケアが鯨に「行こう」と語るシーンは最高に良かったです!!
一体どうやって撮影したのか不思議ですし、ハリウッド映画ではないのですべてCGや機械ってわけではないでしょうし気になります。

そんなわけでラストはパイケアの事だけ考えるならハッピーエンドなんですけど、コロの事はやはり好きにはなれません。
結局この結果だったからパイケアはコロに認めてもらえただけだよね?とか思って。笑

でもとても良い作品だったと思います。
祖父に愛されようと健気に頑張る少女がとても素敵でした。

my評価6点(10点満点中)





概要
原作はニュージーランド人作家ウィティ・イヒマケラの「ザ・ホエール・ライダー」。
ウィティ・イヒマケラはマオリ族であり、マオリ族の中で初めて作家となった人物である。
彼の作品にはニュージーランド独特の文化や伝統が必ず描かれており、ウィティ自身がニュージーランドの文化や伝統を愛している。
その一方で、マオリ族の問題やワイタンギ条約に基づく社会問題も描いている。
また主演のケイシャ・キャッスル=ヒューズは第76回アカデミー賞主演女優賞ノミネートされ、ノミネート記録としては史上最年少記録となった。
2002年トロント国際映画祭観客賞、2003年サンダンス映画祭観客賞、2003年ロッテルダム国際映画祭観客賞など受賞。
受賞、ノミネート総数は58部門にのぼる。


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Last updated  2016.03.26 13:25:33
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