・ここのところ働きつめだったので、恵みの雨となった。これといって予定もなかったので、バスで長崎市街へ向かう。公会堂前でバスを降りる。市民会館の横を通り、石橋を渡る途中で遠くにカラフルな傘の競演が見える。修学旅行生だと思うが、この時期も長崎では意外に多い。
観光通りへ入り、途中寄り道をした後そのままベスト電気へ直行。面白いDVDソフトがないかと物色する。黒澤明さんのDVDにも惹かれたのだが、ちょうど目に入った『アラビアのロレンス』(SUPERBIT版)のパッケージが良い感じだった。前にもDVD化されていたけれど、なぜか触手が動かなかった。今回のDVDは周りは白地、中央はロレンス役のピーターオトゥールが青い空と砂漠を背に右手に拳銃を振りかざし、ベトウィンを先導するシーンのスナップが私の好みに合ったようで、そのままレジへ。
今どき4700円は高いと思うが、LD版を買おうかと迷った時期はそれ以上の値段だったので、それを差し引きしても安い値段じゃないかと思う。本来なら映画館で観るのが映画好きの端くれとしては妥当なところではあるが、都会なら兎も角、地方にはリバイバル上映する名画座が無いので、止むなしの選択だと思う。ノートパソコンでも映画館並みの音質で楽しめる機器があるのは、果たして映画監督にとって仕合わせことなのかどうか。
話は横道に逸れたので元に戻るとする、本編の説明についてはDVDの裏面にある数行をひろってみるに「砂漠をこよなく愛し、アラブ独立に燃えた英国人 T.E.ロレンスの波瀾に満ちた生涯を巨匠デビッド・リーン監督が比類なきスケールと見事な映像で謳い上げた伝説的傑作」上映時間227分。このDVDの映像(と音響の)クオリティという時代の趨勢に竿させば、英国人ロレンスを引き合いに出すまでもなく、昔、長崎駅前にあった名画座が潰れる訳なのも納得がゆく。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう