納豆、テキーラ、Ｒ＆Ｂ

『HOW I DO』 (’０１)

Res

　“ワゴンセールの旅”での収穫の中で、かなりイイ出来で大当たりだと思ったアルバムがＲｅｓ(リースと発音するらしい)のデビューアルバム『How I Do』。
　ちなみに国内盤でたった３００円で購入・・・。アーティストにホント申し訳ねぇッス・・・。

　この人は、名前とＣＤジャケットに何となく見覚えがあっただけで、このリリースされた時期が２００１年ってコトと、ＣＤジャケットの雰囲気から恐らくネオ・ソウルの類であろうと予想し買ってみました。

　ところがどっこい、聞いてみたらばモロにロックでした！クールなアネゴのロックンロール！
　モチロン最近のロックだから、色んなジャンルの音楽が何かしらミクスチャーされたタイプのモノで、オイラなりに成分表示すれば、ロック８０％、Ｒ＆Ｂ的要素１０％、(かなりトリップ・ホップよりな)ＨＩＰＨＯＰ的要素10％、そして全体をピリっと引き締める隠し味の要素でシャーデー少々といった感じです。

　９０年代以降の女性アーティストって、“シャーデーからの影響”の有無で、その佇まいがだいぶ違ってくるよーな気がします。
　シャーデーをフェイバレット・ミュージシャンに挙げる女性アーティストって、やっぱり何かこう、どこかしら凛としてると言いましょーか、女性としてしっかりしてそうと言いましょーか、“背筋がピン！”としてそーな感じとでも言いましょーか、そんなイメージがあります。
　恐るべし、シャーデー効果。まぁ、こんな捉え方は、オイラのシャーデー(・アデュ様)に対する妄想(妄信)によるモノがデカイと思われますが。

　Resさんは本名Shareese Renee Ballard、フィラデルフィア生まれ。このアルバムを出したのが２３歳の時だから、現在はおそらく31歳くらいでしょうか。
　幼い頃から声楽を学び、アリアを歌う一方、現代ッコらしく、オルタナロックやヒップホップなど色んなジャンルの音楽を聴いて育ったそうです。
　テンプル大学で財政学を学んでいた１９歳の時、ミュージシャンになる事を決意し、ＮＹへ移住。
　グルーブ・セオリーの新ボーカルの誘いが来ても、自分の目指す音楽とは異なるとして辞退。ウータンのＧＺＡの２ｎｄやタリブ・クウェリ＆ハイテックのアルバムにフィーチャーされ、ジョジョに注目を集め始めました。
　その後カナダのトリップホップグループのesthero(エステロ)のＤＪ、Docのプロデュースで制作したのがこのデビューアルバム『How I Do』。

　やはりジャンルを特定し切れない音楽は、プロモーションしづらいらしく、アルバムからの１ｓｔシングル“Golden Boys”、２ｎｄシングル“Ice King”(リミックスではNasをフィーチャー)はヒットせず、３ｒｄシングル“They Say Vision”がダンスチャートで一位になり、ようやくアルバムが中ヒット。

　２００８年には２ｎｄアルバム『Black. Girls. Rock!』をネット通販でＵＳ限定でリリース。アメリカ以外でも流通できるよう頑張ってるそうです。
　

　現在はタリブ・クウェリ、カナダの出身のグラフ・ノーベルと共に３人組ヘンテコ・オルタナティブ・ヒップホップグループ「Idle Warship」を結成。２００９年内にアルバム『Party Robot』を出す予定。

　最近このアルバム、ホントによく聞いてます。８年前の作品になりますが、「チョイ前っぽい音」とか、「チョイ懐かしいサウンド」とか、そんな感じは全くしません。それは２００１年当時の、“時代の流行やスタイル”にすり寄る形で制作された作品では決してないからなのでしょう。“自分のやりたい事”を貫き通してる“骨太感”があります。３００円で買っときながらエラそーなコトは言えんのですが・・・。
　オイラとしては、タイトル曲の“How I Do”と、“They Say Vision”が大いにハマりました。

☆Resネエさん、Rocks！！☆　

Res “The Say Vision”

↑『HOW I DO』(’０１)からの３ｒｄシングル。

　何かわからんがこの歌、オイラの心(ハート)にしみこむメロディです・・・。ウォン・カーワイの現代劇にいかにも使われそーな感じ？かなりカッコよろしいメロディアスなロックチューン。

　Resネエさんのクールビューティーっぷりたらもう！オイラぁ、猛ハイキック喰らって笑顔で気絶する自信あるズラ！終盤の白い衣装がステキすぎます。

　・・・、このＰＶでドラム叩いてるのは、元フィッシュボーンのフィリップ・“フィッシュ”・フィッシャー。