納豆、テキーラ、Ｒ＆Ｂ

ALICIA KEYS

『The Element Of Freedom』 (’０９)

　出ましたね、みんな大好き、アリシア・キーズの新作、『The Element Of Freedom』！
　アリシアお嬢、いつも秋冬時期にアルバム出してる気がしますね～。１ｓｔが２月、２ｎｄが１２月、３ｒｄが１１月・・・。その為か、いつも寒い時期に聞いてるイメージがあります。まぁお嬢の音楽のおかげで、暖かい気分になる上、ホットココアの味もより一層ウマくなるってモンですわ・・・。

　聞き終わって率直な感想を言うと、今回のアルバムは、地味まではいかないまでも、かなりおとなしめな印象を受けました。
　前作『AS I AM』が、“ジャニス+アレサ”ってなコトだけあって、かなり熱狂的なエネルギーが爆発してて、かなりの熱さを放ってたから、その反動かもしれませんが。

　しかし、１ｓｔシングルとなった“Doesn't Mean anything”は改めて聞くと、やはり泣けますな・・・。日々、肝臓がフォアグラ化し、薄汚いオッサンになりつつあるワシの錆び切った心までキレイに浄化してくれそうですよ・・・。

　その他は、マルティカとか、シンニード・オコナーみたいな、どこかしら“８０年代っぽい”薫りを漂わせる曲が続きます。
　

　そしてチョイ驚きだったのが、あのビヨンセとの競演が実現した“Put In A Love Song”って曲が収録されてます！
　「Hey Yo Bey/  What Up A」と、現在の女性アーティストの最高峰ツートップの掛け合いから始まるこの曲！！独特なズンドコ・ビートはスウィズによるもの！コレの出来はイイですね！スウィズ、ホメてやる！
　何か、女性アーティスト同士って、スゴい仲が悪そうなイメージがあるんですけど、この二人に関しては、アーティストとしても、人間としてもモハヤ余裕がタップリあるので、お互いの才能(ルックスやらセールスやら受賞回数やらも含む)に対する、悪い嫉妬なんかも出てこないのでしょうな、きっと・・・。

　ほんで、その次の“This Bed”って曲！これがワシとしてはアルバム中で一番スキでしたね！ホントにモロにプリンス風味の曲！こんな“歴史(過去との繋がり)を感じさせる”曲こそ日本のＤＪたちに回してもらいたいモンです。
　“アンタが隣にいないと、このベッドは寂しすぎる”なんて歌っちゃって、大人になりました・・・。デビューが相当若かったからか、まだ相当年下なイメージがありますが、来年の１月でもう２９歳になるんですね！！！

　ラスト、Ｊａｙ－Ｚと歌った“Empire State Of Mind”を一人で歌ったバージョンで締めくくります。後半の盛り上がりはゾクゾクきますな！日本盤はさらに２曲入ってます。

　これから先、良作を作り続けてくれるであろうアリシアお嬢。そしてその中には、プリンスの『Sign Of The Times』のような、歴史的一撃となる大傑作もきっと作られるハズでしょう。
　その長い未来を見すえたとして、今作のような少し静か～な感じのアルバムがあってもよいではないですか。