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『SOLDIER OF LOVE』 (’10) SADE
全世界がまさに“渇望”していた、およそ10年ぶりとなるシャーデーのニューアルバム、『SOLDIER OF LOVE』。 10年ぶり、久々の新作ってコトで、今最も旬でイキオイのあるラッパーが、コラボを熱望してるとか、多くのDJが勝手にリミックスを作っちゃったりしてるとかを引き合いに出し、その“シャーデー愛と尊敬”、“影響力”の大きさが紹介されてますが、シャーデーがスペシャルな存在であるというのは周知の事実。
世のアーティストの多くは、時代の“前後”を目指していて、この場合の“前方”とは、「実験的なもの」、「トレンドセッター的なもの」、「エキセントリックなもの」、「先取りしたもの」であり、“後方”とは「過去の焼き直し」、「リバイバル的なもの」、「過去の法則に乗っかったもの」であり、それらが示した方向に他の大勢が追従することで全体の“流れ”が出来上がっているのだと思います。 しかし、シャーデーというバンドが見ている方向は“前後”ではなく、時代の流れに敢えて乗らず彼ら独自の立ち位置を定め、そこから動かず、ただ“上下”の方向を目指しているのだと感じました。 前作『LOVERS ROCK』から、音の劇的な変化はないのですが、シャーデーの歌声はさらに深みを増し、サウンドも他では絶対に成しえない唯一無二の“存在感の極み”を作り上げています。
こういった孤高の存在こそが与える事ができ、受け継ぐ意思と覚悟のある者がそれを伝えていく、真の“流れ”はここにあり、途切れることはありません。
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