じょいさん
『Star Kitty's Revenge』 (’02) Joi ドーン・ロビンソン脱退後、ルーシー・パールの2代目女性ボーカルになったジョイさん。しかしルーシー・パールの新作は結局出なかったっすね・・・。何曲か作ったらしいですけど。 さかのぼればベティ・デイヴィスにたどり着くけど、スゴイっすわ、このグッチャリしたファンク。参りますな!たまらんッ!エロファンク爆弾っすよこれは! ピッツバーグ・スティーラーズでQBで活躍した、ジョー・ギリアムがお父上だそうで、テネシー州のナッシュビル生まれ。 地元の大学で多くのアートを学んだ後、ダラス・オースティン(TLCのプロデューサー)と出会い、94年に1st『The Pendulum Vibe』をリリース。セールスは不振だったものの、“次期マドンナ”と好評価を得たそうで、その頃カルバン・クラインの広告モデルを務めたりしたそーです。 ディアンジェロの“Lady”のDJプレミアRemixのビデオにも妊婦姿(お父んはグッディ・モブのBig Gipp)で出演してました。97年頃に作られた2nd『Amoebae Cleansing Syndrome』は、ブラック・ヘヴィ・ロックのフィッシュボーンが後ろを固めていたものの、「もっとラジオ受けするモノでなければ」という理由でお蔵入りに・・・。 ブートで評判を得たものの、リリースを潰されたショックは大きかったらしく、これを機にしばらく子育てに専念する事に。 その後、音楽的拠点としていたアトランタで、グッディ・モブやアウトキャスト、オーガナイズド・ノイズ、ジム・クロウ、スピーチらHIPHOP勢の作品にバックボーカルとして参加。アトランタ勢以外にも、カーティス・メイフィールド、ジョージ・クリントン、クイーン・ラティファ、ロビー・ウィリアムス(!)とも共演。 冒頭で触れたよーに、ルーシー・パール加入を経て、’02年、『スター・キティのリベンジ/逆襲』のタイトルで出されたのが今作。 ジョイ自身のプロデュース曲の他、ラファエル・サディークや、ダラス・オースティン、アトランタ勢からは、オーガナイズド・ノイズのスリーピー・ブラウンも参加。 この翌年、’03年にアウトキャストが『Speaker Boxxx / The Love Below』で爆発させた「アトランタ・パワー」、その爆発寸前のエネルギーがこのアルバムには詰まっています。音楽が放つ“におい”は同類ですね。 全編ジョイさんの歌はパワフルで情念タップリ&ヨユウのR指定、演奏も変態グニョグニョFUNK! だけど、ラスト“Keypsia , age 4”って曲ではナンと愛娘がテキトーギターを弾いて「ママの歌はどうだった?♪」って歌ってカワイらしく締めくくってます。 けどこのアルバムもセールス不振だったようで・・・、残念ながら『逆襲』ならず!アウトキャストの後に、アトランタカラーをもっと押し出してこれがリリースされてたらもっとヒットしてたかも・・・。この次に出された’06年『Tennessee Slim Is The Bomb』も不発だったよーで・・・。やはり大事な時機を逃したアーティストが再び浮上するのはホントに困難なんですね。好機を確実にモノにするってのもスターには欠かせない条件なのでしょう。 しかし、何年か後、このアルバムのラストで歌ってた女の子がママ以上の「女豹ファンカー」に成長し、『リベンジ』を見事に果たしてくれる日がいつか来るかもしれないですね。 ディアンジェロとアンジー・ストーンの息子にも、立派な「ファンク・ソルジャー」になってほしいです。 Funkの流れ、永遠に・・・! ☆アンタが恋しいのよォ!♪☆Joi “Missing You”↑『Star Kitty's Revenge』(’02)からのシングル。情念タップリ&情熱的に歌うジョイさん、かなり杉本彩っぽい。官能的!“「ケンカその42」の後、もうアンタなんかもうマッピラご免だよって思っても、今じゃもう夜が寂しぃて寂しぃて「ケンカその43」を待ち望んでるのさッ!”う~ん、アダルトですなぁ。これほど思われてみたいモンです。 グッディ・モブから、今じゃGnarls Barkleyで大ブレークのCee Lo、そしてラスト、オトボケ顔で戻ってくるBig Kipp(当時のダンナ)がチラっと出演してます。 このアルバムの中では、かなり正統派な類のクール・ファンク。ダラス・オースティンによるプロデュース。ヴァン・ハントがベース&バック・コーラスを担当。