ひろみちお兄さんに会いに行く5
体操が終わり、お兄さんに有難うコールが響くとあっけなく幕は閉じ、疲労感がどっと増しました。二階席にいるさるちゃんと娘に手をふり、なんとか動けることを伝える。ぞろぞろと体育館をあとにする観客。その中に見慣れた姿が。「あ」「ベーダーくんのお父さんだ」せっせと手荷物をまとめているベーダー父の姿でした。「お疲れ様ですー」「どうも。いやあ、ベーダーのやつ、先にいっちゃって」そういえばベーダー君の姿が見えない。すると出口のほうにちょこまかと動く影。「あ、ベーダーくーん」一気に機嫌を直した息子。そこにはベーダー君が待っていました。そうか、君たちにはこういうイベントより普段からの遊び相手と普通に遊んでいるほうがいいんだなあ。母はつくづく感じました。